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【勉強大全】 書評#66

みなさん、いつもお世話になっております!
本日は、私の投稿の軸とする一つ「本」「読書」に関して書かせていただきます。

自己紹介に書いたマイルールを守りながら、私の大好きな本について書いていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします!

今回は、勉強に関することを私の大好きな伊沢さんが書いた本です!

※書影(画像)は、版元ドットコム様から頂戴しています。いつも、ありがとうございます!


基本情報

伊沢拓司(著)
KADOKAWA 出版
2019年2月7日 第1刷発行

全366ページ
読書所要期間2日

私が本書に出会うきっかけ

私は、著者が好きだ。
なぜだろう・・・

クイズをはじめとした様々な仕事に対し、常に一生懸命本気で向き合っているように見えるからだろう。
真剣に分析し、真剣に導き出した自分の考えに対し、真剣に実行する。
そして、超真剣に他者をリスペクトする。

たまたま見つけた本書だが、ぜひ読んでみよう手に取った。

この本の本質・言いたいこと

巷に溢れているのは、勉強の「手段」、いわゆるhow-to的なものが多いというが著者の認識である。

巷にある本・手段の中から、直ちに自分に適したものを見つけるのは、雲を掴むような話であろう。

そこで、
勉強するためにここだけは外せない!

というポイントを『勉強の原理』と捉えた上でまとめあげ、伝えようとするものである。

ちなみに、しっかりと最後には「手段」の話もしてくれる。
なんと優しいことかw

私が感じたこと

1点目 〜原理と方法・目的と手段

俗にいう「頭が良い」とは、何なのか?
どういった状態を指すのか?

まさに、こういった点が著者の考え方からありありと伝わってくる。
要するに、ものごとの構造・理(ことわり)に常に着眼している。
もっと言えば、「視野が広い」「解像度が高い」のだ。

ある教科の点数を上げたいと仮定する。

頭の良い人は、
「どうしたら上がるか?」
「何をしたら上がるか?」
という視点はもちろんであるが、

「そもそも、その点数を上げる目的とは一体何か?」
「そもそも、何のために勉強をするのか?」

というところを手始めに、
「自分にとって目的を達成するための最短ルートは何か?」
「効率を上げるために必要なことは一体何か?」

といったように、
その各教科における直接的な勉強法や勉強内容でない「そもそも論」から思考を始めるということが本書からとても良く伝わってくる。

勉強の原理とは、とても簡単なこと・当たり前のことと言っている一方で、その当たり前のことを見失わないことが難しいとも言っている。

いったい私は何が言いたいのかというと、
原理とその方法
目的とその手段

というこの”関係性”常に考えていること、そしてそれを常に明確にし続けられることが、頭の良い条件なのではないかと考えているということである。

勉強に限らず、仕事やら私生活やら趣味やら、全てに通じる原理と言うことができるとすれば、これは全ての人々へのアドバイスということができ、エールであるとも言えるのではないだろうか。

2点目 〜本書の構成

1点目に似通った話になるかもしれないが、やはり全体を捉える構造を捉えるという点で著者は非常に優れていると感じる。
それは、本書づくりにも生かされている。

本の冒頭、そして各章の冒頭に必ずその本・章の「言いたいこと」をまとめ的に、その全体構造を図示して明確かつ端的に示されているのである。
しかも、著者ご本人の手書きと思われるかたちで!

この視点が、いわゆる「頭が良い」のだ。
そして、本づくりなど様々な仕事や私生活などにこのものの見方が応用されていると容易に推測ができるため、めちゃくちゃ重要な視点なんだなぁと私に再認識させてくれる。

常にものことを
「概念化する」「俯瞰する」
ことが、人の営み全般において上手くいく秘訣なのではないだろうか。

ちなみに、私はこれを見落とし続けて生きてきたため、この程度の人生であるw w

3点目 〜暗記をナメるな!!

昨今、特に入試をボトルネックとして、個人の思考力や表現力を問う傾向(出題傾向の改革志向)が強くなってきているのではないだろうか。
単なる詰め込んだ知識を答案にぶつける、頭に入っているものをただ単にアウトプットするという点に、課題感を感じているのが昨今の日本社会だと私は捉えている。

いわゆるピサショック、とりわけ第2回目のこれが、今の日本の危機感のある種、出発点となっているのではないだろうか。(素人の個人的見解)

本書は、2019年と少し古いが、この第2回目のピサショック後に書かれている。当時はまだまだ分析途上だったかもしれないが、著者はこれを想定していたかのような章を設定している。

その章の中で、特に私がインパクトを受けたセンテンスを抜き出して、本3点目のタイトルとした。
要するに、暗記とは、思考の源泉だと著者は論じていると私は理解する。

暗記という行為そのものが悪いのではなく、そのアウトプットの仕方が今後ますます重要になってくるということだろう。

むすびに

タイトルは「勉強大全」。

しかし、勉強という一つの切り口から、仕事や私生活、つまりは人生そのものの豊かさのヒントを与えてくれると私は考えている。

勉強を考えることで、その人の生き方を考える。
良い方向に向かうためにはどうしたら良いのかを考える。

これを教わった気がする。


以上です。

いや〜ぁ、伊沢さん、やっぱ好きだなぁ〜
と再確認させていただきました!

きっとこのほかにも伊沢さんの本はあるだろうから、これから積極的に求めにいきたいと思います。
本書はぜひ、私の娘たち、特に中学生の娘たちにはいち早くおすすめしようと思っています!

長文となりましたが、本日もご覧いただき誠にありがとうございました!

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