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【地政学と歴史で読み解くロシアの行動原理】 書評#11

みなさん、いつもお世話になっております!
本日も、私の投稿の軸とする一つ「本」に関する第11弾を書かせていただきます。

自己紹介に書いたマイルールを守りながら、私の大好きな本について書いていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします!

毎日話題に上らない日はないウクライナ情勢。
いったいいつ終わるのだろうかと心配するのと同時に、そもそもなぜ起きたのかということが気になっていました。実はよくわからない・・・

早く収束することを願いながら書きたいと思います。

※書影(画像)は、版元ドットコム様から頂戴しています。ありがとうございます!


基本情報

亀山 陽司(著/文)
PHP研究所 出版
2022年8月16日 第1刷発行

私が本書に出会うきっかけ

著者及び本書を知ったきっかけは、私の住む北海道の地方新聞の記事。

元在ロシアの外交官で、現在は北海道の当麻町において林業をする傍ら執筆活動をしているという内容が、紹介されていたと記憶している。

道内在住という親近感に加え、昨今よく耳にするが理解していない地政学、ウクライナ侵攻が連日報道されるロシアという国の考え方という個人的関心事が一挙に学べると考え、すぐに本書を注文した。

この本の本質・言いたいこと

本書は、大きく
①18世紀以前
②19世紀
③20世紀
におけるそれぞれの時代のロシアを取り巻く国際環境について整理しながら ④ロシアのイデオロギーを読み解く
という構成。

世界史にが苦手な私にとって①18世紀以前はあまりにも難しすぎた。
正直、字を目で追っただけという感覚で、全く頭に入っていない(笑

しかしながら、本書が伝えたいこととしては、
地政学という考え方の軸を念頭に置きながら、
これまでのロシアの歩み今現在の行動にどのようにつながってきているのか
をまとめたものと言えるだろう。

私が感じたこと

大きく3点、本書で学んだことを整理する。

1点目 〜地政学について

ネットには、国際政治を考察するにあたって、その地理的条件を重視する学問とあった。

本書では、ロシアを中心とした地政学的視点が述べられているが、地政学という学問を直接的に解説するものでない。
しかし、私なりには
「地理的特性を踏まえた政治的行動力学」=「各国の政治的判断軸の一つ」と教えられた気がする。

2点目 〜戦争について

日本においては、19世紀末期から20世紀前半の出来事が、今も他国とのわだかまりとして残っているように、今回のウクライナ侵攻のみを考えるということが非常に難しいと感じた。

つまり、過去からの様々な出来事を知らなければ、今なぜそれが起こっているのかを認識することができないということを理解した。

3点目 〜「国際政治」というマクロ的視点について

序盤にある「ロシアによるウクライナ侵攻は、ロシアという国の暴虐性を世界に示したのではない。国際政治のリアルな実態を開示しただけである。」という趣旨の内容は、私にとって大きなインパクトだった。

・この短期的な出来事をのみを切り取って、良い悪いを評価するだけでは何も解決しない。
・なぜならば、この世界はロシア一国で構成されている訳ではない。
・世界全体で調整されるべき。

著者にはこうした見方があり、これは大変に示唆深く感じている。

※言うまでもないかもしれないが、著者は今回のロシアの行動を全く肯定してはいない

むすびに

この本がみなさんの目に触れる頃には、ウクライナに平和が訪れ、戦争ではなく外交が新たな時代を切り拓くべく活躍していることを祈っている。

本書エピローグより

2022年5月の言葉である。

本日(2023年2月9日投稿)現在、著者の願いはまだ届いていない。
これは、私の願いでもある。


余談

投稿回数を重ねてくると、だんだんと書き方(文章の型)みたいなものが見えてきたというか、傾向として出現してきました。
本書の投稿は、以前別のSNSで書いたものを移植したものなのですが、この型の原型になった投稿なのかもしれません。
移植作業がとても楽でした。

基本情報
本書との出会い
本書の本質
思ったこと・学んだことなど感想
むすび

恐らくこれもだんだんと変化していくのだろうが、今はこんな感じ。

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