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【こんなに違うJALとANA】 書評#119

みなさん、いつもお世話になっております!
本日は、私の投稿の軸とする一つ「本」「読書」に関して書かせていただきます。

自己紹介に書いたマイルールを守りながら、私の大好きな本について書いていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします!

今回は、私の大好きな航空関係です!
特にANAが大好きです!

ヘッダーは、NONさんの作品を使わせていただきました!
ありがとうございます!!


目次


基本情報

杉浦 一機(著)
交通新聞社 出版
2018年6月15日 第1刷発行

全238ページ
読書所要期間7日

本書は、バリューブックスさんで購入しました!

私が本書に出会うきっかけ

私は、飛行機が子どもの頃から好きだった。
戦闘機と旅客機、どちらも好きだ。
将来は、航空業界で働くことを志していた。

しかし、9.11が発生した。
高校3年生の時である。

自衛隊を除いては、業界のほとんどが採用を凍結したと記憶している。
私は、別の道を進んだ。
必ずしもそれだけが理由ではないのだが。

しばらくは、後悔とも言い切れない、何とも言い難い感情が続いた。
なるべく飛行機のことなどを考えないように過ごした。

10年位前から、道外への出張が増えた。
飛行機で色々な場所へ出かけた。
そこで、あたらめて思い知らされた。
私はやはり、飛行機が好きだということを。
そして実は、新千歳空港が好きだということも、同時に気付かされた。
だから最近は、noteで新千歳空港について取り上げている。

ということで、前置きが長くなったが、私は子どもの頃から飛行機が好きだったのだが、そのひとつのきっかけとして両親と東京などに飛行機で行っていたことがあると思う。
その時乗っていたのは、JALや今はなきJASだった。

しかし、JASを統合したJALが経営破綻した。
国が一生懸命に支援する姿を見た時、ものすごく違和感を感じた。
「なぜJALだけ?」
「純粋な民間のANAには、何も支援しなくてずるくない?」

これが、ANAを応援する大きな理由となった。
そして、前後関係は忘れたが、ドラマ「good luck」もANAが好きになる大きな要因であったと思う。
ANAがメインスポンサーで、ANAを舞台にしたお話だったからだ。

本書は、もっとこうしたプロセスを学べると同時に、私の知らない細かな違いを知ることができるのではないかという思いから購入した。

先述のJALに対する支援の裏側でのANAへの対応なども、本書では明らかとなっている。

私が思う、この本の本質

「永遠のライバル」
この言葉ををみなさんはどのように捉え、何を連想するだろうか?

巨人と阪神
早稲田と慶應
アンパンマンとバイキンマン
悟空とベジータ

う〜ん、意外と出てこない・・・w w

やはり私は、本書の通りJALとANAが代名詞的存在だと思っている。
本書は、ライバル関係にある両者(両社)を、

  • 社の生い立ち(歴史)

  • それに基づく社風

  • 昨今の方針/戦略

などについて、データも交えながら分析・検討するものである。

私が感じたこと

1点目 〜新型機がANAにパワーを与えた

これは、P78 第3章の項目の一つである。
本書は全般的に、これまでの両社の歴史を扱うから、事実として出てくるのだが、ANAにはもともと民間、JALは半官というか国策会社としてスタートしていると記されている。
この構造・成り立ちから、何かとJALが有利にモノゴトを進めてきたということが読み取れる。

しかし、ここにどんどん風穴を開けてきたのがANAである。
将来を見据え、社員一丸となって歩んできた姿が、これの前項「合併で誕生したANA」(P74〜)にも詳しく描写されている。
ここはとても感動した涙
ベンチャー感が、何だか私にはたまらなかった。

ビジネスの世界では、常に目まぐるしくバージョンアップないし、パラダイムシフト/OSの入れ替えをしていかなければ、稼ぎ続けることができない時代になっていると考えている。
その流れの中で、ANAも常にバージョンアップをしてきたわけだが、果たしてビジネスだけの世界に留まる話なのだろうか?
というのが私の中で浮かんできた問いだ。

大きなところで言えば政治行政、もう小さなところで言えば地域コミュニティ。

今の時代、前例踏襲で、これまでのコピペでは右肩下がりになることは目に見えている。
そもそも人が少なく、そして皆年老いているのだから、今まで通りで維持発展していくわけがないのだ。

本書から、そこに抗っていく勇気をもらった気がする。

今まで通りでは何も変わらない。
何も生まれない。
仮に何か生まれても、それはラッキーパンチでしかない。
しかも、準備したからこそ掴める、主体的/能動的なラッキーではない。

2点目 〜稲盛和夫さんの凄さ

私は、恥ずかしながらJALの再建で社長に就任した時に初めて存在を知ったと記憶している。
その後、稲盛さんに関する本を読んだことがある気がするし、これを機にもう一冊稲盛さんとJALに関する本を最近購入した。

本書から読み取れることは、稲盛さんの凄さは「社員の気持ちを変えたこと」だと思う。
人員整理や路線整理などは経営再生手法よくある話だと思うが、ここまで社員に寄り添って気持ちをひとつの方向にまとめていくことが、やはり敏腕経営者と言われる所以なんだと感じた。

本書の至る部分で感じるが、当初の、当時のJALはお役所体質というか、経営感覚がないというか、労働者側と会社側という二層構造というか、とにかく様々なプライドが社内を覆っていたように見受けられる。
このマインドは、組織文化・組織風土として染み付いているものだったのだと思う。
そうしたものは、なかなか拭い去ることができない。
しかし稲盛さんは、これを短期間で実現した。
だから凄いのだと感じた。

むすびに

JALを少し悪く書いたように読み取れるかもしれない。
仮にJALの社員の皆さん、JAL好きの皆さんがそうお感じになったのであればお詫びしたい。
弁解するようだが、私は元々はJAL好きだ。
厳密に言えば、JAS好きの方が大きいのだが。

ライバルがいるからこそ、切磋琢磨できる。

私の好きなANAは、JALが先頭に立つ時代が長く続いたからこそ、その背中を追い越すために必死になってきたのだと思う。
つまり、JALがあったからこそ今の私の大好きなANAがあるということだ。

そういった観点からすれば、私は間接的にJALが好きなのだと言えなくない。
たまに、出張でJALを使う場合もある。
決して嫌いではないということ、そして感謝しているということを、改めてここに確認しておく。


以上です。

他にも企業間のライバル関係がたくさんあるのだと思います。
そうした本が見つかれば、ぜひ読んでみたいと感じました!

私の知らない、業界間、業界内の切磋琢磨と競争の世界。
少しずつ、垣間見させていただきたいと思います。

本日も、ご覧いただきありがとうございました!!

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