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【物語タイの歴史 微笑みの国の真実】 書評#39

みなさん、いつもお世話になっております!
本日も、私の投稿の軸とする一つ「本」「読書」に関して書かせていただきます。

自己紹介に書いたマイルールを守りながら、私の大好きな本について書いていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします!

こちらの作品も、#38のサピエンス全史(下)に続いてとても時間がかかってしまう結果となりました。。。

それでも、タイの凄さや魅力に関してとても学びになりましたので、ぜひ書かせていただきたいと思います!

※書影(画像)は、版元ドットコム様から頂戴しています。いつも、ありがとうございます!


基本情報

柿崎 一郎(著/文)
中央公論新社 出版
2007年9月25日 第1刷発行

全310ページ
読書所要期間19日

私が本書に出会うきっかけ

私の密かな習慣として、毎年終戦記念日に向かって戦争にまつわる本を読むということがある。
必ずしもその期間だけ読むということではないので、毎年いくつかは読んでいると思う。

そんなとき、ふと一つの疑問が湧いた。それは、
この世界中の国々で、他国から一度も占領されたことのない国があるのか?
というものである。

ネットで調べると、どうやら唯一「タイ」がそうではないかという記事があった。

そこで、タイの歴史について学んでみよう!ということで本書を探したものである。

この本の本質・言いたいこと

著者が言うところの『世渡り上手』で『優等生』のタイについて、タイの子どもたちが学校で学ぶような教科書的通史である。

本書では、各時代の変遷について章立てて紹介されていることから、私の感じたことを交えながら紹介していくこととしたい。

構成

第1章 〜タイ族国家の勃興

タイの古代から16世紀後半の歴史についてまとめられている。

私は、世界史が苦手。。。
理由は、カタカナ名称が全然頭に入ってこないため。

このタイ史も例外でないため、とても難しく感じるが、その中でも私的にこの章のキーワード/ポイントとなるものをピックアップしておくこととしたい。

それは、「ムアン」「マンダラ」とこれらを基本にしてできあがってきた「スコータイ朝」「アユッタヤー朝」という王朝であったと感じている。

第2章 〜マンダラ型国家の隆盛

16世紀末から19世紀前半について。

キーワードは、
「ナレースアン王」「山田政長」「タークシン」「トンブリー朝」「ラッタナコーシン朝」

プラーサートーン王の時代からタイの伝統的な外国との関係づくりが構築されていったことがわかる。

第3章 〜領域国家の形成

19世紀後半から20世紀前半にかけて。

この頃はフランスとイギリスの「緩衝地帯」となった。
「チュラーロコーン王」「第1次世界大戦」も重要なキーワード。

この時代からが、タイの真価を発揮していったときと言って良いのではないだろうか。

第4章 〜シャムからタイへ

20世紀中頃

「立憲革命」による脱絶対王政、「失地回復」「自由タイ」も重要なキーワードとなる時代。

タイ人の一般的認識として、第2次世界大戦中は、日本に占領されたと考えている人々が存在するという。

第5章 〜国民国家の強化

戦後の時代。

「タイ式民主主義」「民主化」「半分の民主主義」
どれも似たような言葉ではあるが、それぞれニュアンスが異なるものである。

第4章の時代において、立憲改革による脱絶対王政を、各大戦を経てより国民国家化とテクノロジー的現代化を果たしていくプロセスを進んでいる。
ある種、内政の激動期へ突入した時代とも言えるかもしれないと感じる。

第6章 〜「先進国」をめざして

戦後から現代へ。

「タックシン政権」と「脱タックシン運動」

紆余曲折がありながらも、政治・経済を強くしていき「支援される側」から「支援する側」へ変貌を遂げるプロセス。
日本の行動からるタイの先進国としての立ち振る舞いを著者は指摘する。

正直、私自身も読んでいて「なんだか日本っぽい歴史的進み方をしているな」と思った。

むすびに(まとめ)

タイは、ビルマの属国であった過去があったり、日本に占領されていたと考える人が存在するという事実がありそうではあるが、独立をギリギリの判断でかいくぐり、守り抜いてきたという認識を得た。

聞こえは悪いかもしれないが、タイはある種、クーデターの国という側面もある。

しかし言い換えれば、
絶えず変化を求めて動き回り、結果として独立も守り抜いてきた。

とても学ぶべき、素敵な国である。


以上です。
今回はなんだか個人の備忘録的内容となってしましました。

しかし最終的にはタイがどんな国なのかということを以前よりも知ることができたと考えています。
本書は、売らないでとっておこうと思います!

本日も、誠にありがとうございました!

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