空き家探しで見かける「簡易水洗」「汲み取り」とは?
空き家を探していると
「簡易水洗」「汲み取り」
と記載せれているのを見たことありませんか?
これらは“トイレの様式”を意味しています。
一般的な水が流れる「水洗トイレ」しか経験のない方にとっては
田舎暮らしの難点になりえるポイントです。
意味がわからないまま購入したら
後悔してしまうかもしれません。
汲み取りトイレとは?
トイレは大きく分けて2種類あります。
「水洗トイレ」と「汲み取りトイレ」です。
「水洗トイレ」は水を流すと
何リットルもの水が流れる一般的なトイレです。
トイレから流された汚物は
下水道に流れて行ったり、
浄化槽という装置で綺麗に浄化して道路の側溝に流したりします。
「汲み取りトイレ」は水を流さず(もしくは数百ccの少量の水で流して)
汚物を「便槽」というタンクに溜めておくトイレです。
汲み取りトイレのイメージとしては
お祭りや屋外イベントで設置される「仮設トイレ」のようなものです。
トイレの近くに汚物を溜めるタンクがあり、
溜まった汚物はバキュームカーで汲み取られて処理施設へ持ち込まれます。
下水道が整備されていないような田舎では
汚物を処理するために
敷地内に浄化槽を設置して綺麗に浄化させてから側溝に流すか、
便槽に汚物を溜めて業者に汲み取りに来てもらい処理します。
汲み取りトイレは
「簡易水洗」と「ぼっとん」の2種類
田舎暮らしをしようとすると、
下水が整備されていない地域がたくさんあり、
多くの場合は「浄化槽の水洗トイレ」か「汲み取り」のどちらかになります。
浄化槽は普通のトイレのように使用できるので大きな問題はありませんが、
汲み取りトイレは馴染みがない人にとっては
田舎暮らしの難点になります。
そこで今回は「汲み取りトイレ」について追求していこうと思います。
汲み取りトイレはさらに2種類に分けられます。
通称「ぼっとん便所」と呼ばれるトイレと「簡易水洗トイレ」です。
「簡易水洗トイレ」と「ぼっとん便所」を比較すると、
簡易水洗トイレは
・少量の水を流せるので衛生的
・蓋が付いているので臭いや虫が上がってきにくい
・水を流すから汲み取り量が多くなる
という特徴があります。
これに対してぼっとん便所は
・水は流れない
・蓋がないから臭いや虫が上がってくる
・掃除が大変
・汲み取り量は出た分だけ
・水道がなくても利用可能
という特徴があります。
毎月汲み取り費用がかかる
水洗トイレ(下水)の場合は水道料金の中の“下水道料金”がかかりますが、
汲み取りトイレの場合は“汲み取り費”がその都度かかります。
参考までに我が家の場合、
簡易水洗を3人で利用して
毎月250〜300リットルを汲み取り、
およそ3,000円〜4,000円ほどかかります。
(料金は地域によって差があります)
古民家では便槽が劣化していることも…
便槽が劣化していると、
割れたりパイプの継ぎ目から漏れていることがあります。
便槽から汚物が漏れ出ることもあるし
雨水や地下水が流入することもあります。
我が家では大雨や雪解け水で地下水が上昇すると
便槽の中に水が流入してしまいます。
ひどい時では汲み取った後でも
数日で水がいっぱいまで溜まってしまうほどです。
実際に引っ越して2日目でいっぱいになってしまい、
逆流して大変なことになりました。
便槽に水が流入していると
汲み取りの量がどんどん増えていきます。
雨水に対してお金を払っているようなものなので、
早めに対策を講じる必要があります。
空き家見学の際は
抵抗があるかもしれないですが、
便槽の蓋を開けてみて
いっぱいになっていないか確認しておきましょう。
もし、いっぱいになっている場合は
雨水が流入している可能性があります。
まとめ
田舎になるほど汲み取りトイレと出会う可能性は高くなります。
簡易水洗トイレはパッと見では水洗のトイレとよく似ています。
「洋式便器がついているから水洗トイレだ」と決めつけるのは危険です。
簡易水洗の場合は便器のフタを開け、
水が溜まる部分にもフタ(フラッパー弁)がついています。
きちんと確認しておきましょう。
もし、雨水が流入しているおそれがある場合は
便槽を修理する以外にも
浄化槽のトイレに変更するという選択肢もあります。
浄化槽にリフォームする場合は
補助金が出る自治体も多いので確認してみてください。
\\さらに詳しく知りたい方はこちらもご覧ください!//
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