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ケース・フィルム事例『Portuguese Reconstitution』(政治)

こんにちは、inaho Filmです。

今回も、2022年のカンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバルで賞を受賞したり注目されたりしたケース・フィルムを1作品紹介したいと思います。

少しずつ事例を集めてアーカイブにしていければと考えております!
「ケース・フィルム」については、こちらの記事にも記載していますので、ご参考ください。

『Portuguese Reconstitution』

Design部門などでGrand Prix受賞。

動画タイトルの直訳は『ポルトガルの再構築』。かつてファシスト独裁政権が続いていたポルトガルでは検閲に青鉛筆が使用され、抑圧の象徴となっていました(日本で言うところの戦中の「黒塗り」のようなものですね)。

『Portuguese Reconstitution』は、イギリスの出版社Penguin Booksがポルトガルの詩人やイラストレーターといったアーティストに青鉛筆を提供し、ファシスト憲法からアートワークの制作を依頼したプロジェクトです。
アーティストらは、ファシスト憲法の一部を青鉛筆で塗りつぶして残った文字で詩を作り、青く塗りつぶされた部分からアートワーク本を制作しました。

そうして制作された本は、ポルトガルのアルジュべ政治歴史博物館のコレクションに加えられ、芸術を通してファシスト政権からの革命の歴史を教えるために、学校でも教材として採用されているそうです。

#ケース・フィルム
#政治
#カンヌライオンズ