趣味は「映画と読書と音楽」と言っても良いですか? vol.067 映画 森義隆「聖の青春」
こんにちは、カメラマンの稲垣です。
今日は映画 森義隆さんの「聖の青春」についてです。
難病と戦いながら将棋に人生をかけ29歳の若さで亡くなった棋士・村山聖さんの映画。
20kgも体重を増やして役作りした松山ケンイチと羽生さんを徹底的に似せた東出昌大の二人の演技が素晴らしい。
作品自体はきれいな映像と落ち着いた演出で将棋の世界の静かな真剣勝負の世界を描いている。
村山聖さんはキャラクターが印象的であまり将棋を知らない自分でも知っていたが
こうやって彼の半生を改めて知れて良かった。
映画は2時間ぐらいと時間制限があるので全部描けないと思いますので、大崎善生さんの同名ノンフィクション小説を読んでみたいです。
映画は原作にあるいろいろなエピソード削っていると思いますが、羽生さんとの戦いにフォーカスしているのは良いですね。
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物語は、少し太った若者が道に倒れていて、通りがかったおじさんが彼に声をかけると将棋会館まで連れていってくれと。
抱えて連れていくと、彼は将棋の棋士で、名前は村山聖(さとし)。
幼い頃から腎臓の病気・腎ネフローゼを患い、入退院を繰り返しながら
父が買ってきた将棋を病院の同室の子供たちと初め、将棋に惹かれていく。
関西で優しい師匠と弟弟子に支えられ、将棋生活をするが
ライバル羽生さんと身近で戦うために東京へ上京していく。
病気を抱えながらメキメキと頭角を表し、ついに羽生さんとの死闘が始まる。
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カメレオン俳優松山ケンイチさんなのでもう20kg増やしても驚きはない。
松山さんならやるでしょうという感じだが、それでもやっぱり凄いです。
東出昌大さんももう羽生さんにしか見えなくて、この方は2枚目の役が多く
どんな役でも東出さんのイメージが強かったですが、今回は驚き。
とにかくこの二人の俳優がこの映画の根幹を作っている。
一番好きなシーン。
壮絶な対局を終え、村山さんと羽生さん二人だけで飲みにいく。
そこで天才同士の会話が本当に良い。
「羽生さんの見ている海はみんなと違う」
「怖くなる時があるんです。深く潜りすぎて」
「そのうち戻って来られなくなるんじゃないかって」
「でも、村山さんとなら一緒に行けるかもしれない。」
「そこはどんな景色なんでしょうね。」
「いつか一緒に行きましょう。そこまで。」
「はい。」
29歳の若い生涯でしたが、天才同士でこんな会話ができたなら
きっと幸せだったでしょうね。
今日はここまで。
病気を抱えながら生きる自分が自分自身であり、それを切り離して考えることはできない。病気が自分の将棋を強くし、ある意味では自分の人生を豊かなものにしているのだ
/村山聖
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