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趣味はと聞かれ「映画と読書と音楽です」と言うのが躊躇してしまう。映画編その3

こんにちはカメラマンの稲垣です。

先日まで映画の趣味について、中学生の頃の小さなテレビ、高校時代の映画研究部の話をしました。

その続きです。

高校を卒業して医学部を目指していましたが希望の大学は受からず2年も浪人時代を過ごしました。

が、あまり勉強には身が入らずつい現実逃避で映画館の暗闇の中に吸い込まれてしまう毎日でした。

もちろん家で堂々とビデオで映画を見るわけにもいかず、おのずと映画館だけで見ることに。

ちょうどその頃文藝春秋から「洋画ベスト150」という名作ガイドのような本が出版されました。

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今まで闇雲に映画を見てきた自分にとって初めて指針になるようなものでした。

この本が自分にとってずっとずっと影響を与えるなんて思いもよりませんでした。

ただ知らない作品がこんなにあるんだと興奮しました。

150作の中で多分最初は10作ぐらいしか見ていなかったと思います。

2001年宇宙の旅、ローマの休日、黄金狂時代、モダンタイムス、独裁者、街の灯、未知との遭遇、キッド、スターウォーズ、殺人狂時代、E.T.、ブレードランナー、激突。

チャップリンとスピルバーグとSFぐらい。

これでも中学から深夜映画で割とクラッシックは見てきたと思っていました。

愕然としました。

自分はまだ映画について本当に知らなすぎると。

そこで名古屋には当時名画座が4件ほどあり、そこへ順番に毎日のように通うことになりました。

浪人生なのにw

名作を見たら赤い鉛筆で見た作品を塗りつぶしていく。

天井桟敷の人々、第三の男、市民ケーン、風と共に去りぬ、大いなる幻影、ウエストサイド物語、カサブランカ、駅馬車、戦艦ポチョムキン、禁じたれた遊び、望郷など。

全てが素晴らしかった。

光り輝いていた。

特にキューブリック、フォード、フェリーニ、ゴダール、ヴィスコンティ、ビリーワイルダー、トリュフォー、ベルイマン、コッポラ、タルコフスキー、ヒッチコック、黒澤、小津、溝口、

人生でこんなに夢中になったものはガンダム以来かw

浪人時代の河合塾の先生とフェリーニの「アマルコルド」を見に行ったことを

木下さんの「楢山節考」を見に行ったら映画館が自分一人だけだったことが思い出深いです。

暗くどこへもいけない浪人生と光り輝く映画の世界。

この光と影のギャップに眩暈を感じながら、映画を通して世界を知り、ここから出なくてはいけないという気持ちが沸々と湧いてきました。

まだその頃は映像を仕事にしようとは思っていませんでした。

とにかくここから脱出しようと。

そして医学部は受からず滑り止めの工学部へ。

今日はここまで。

映画って本当にいいもんですね〜。

水野晴郎さんのシベ超も好きでしたw

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