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オムロン竹林一さんの講義テキストがめちゃくちゃ面白かった。

株式会社ZENTech主催イベント『オムロン竹林一さんに聞く、心理的安全性とイノベーション』の講義内容があまりにも面白かったので、備忘録的に引用を。

コミュニケーションのないところにモチベーションは生まれない、更にモチベーションのないところにイノベーションは起きません。ところが、コミュニケーションとモチベーションをカットして、みんないきなり「イノベーションを起こせ」って言うんですよね。
モチベーションのベースになるのはなにかですが、よく言ってるのが、「I Believe、I Will、I Think、I Do」という言葉で。「I Think、I Do」は、みんな自分で考えて自分で行動できるんです。ところが、「Willはなんですか?」って話になるとなかなかね。
Willで集まった空間って、実は安全なんです。それが社会を動かしていくんですよね。Willをベースにした秘密結社には上下関係もないです。「あの人は部長だから」とかじゃなくて。どっちかと言うと、「どっちが唐揚げ好きやねん!」とか「どっちのほうが丼好きやねん!」とかで上下が決まると。これは役職の上下じゃないんです。それが社会を動かしていくというモデルですね。
起承転結型の人材が必要だと思っています。「起」は0から1を生み出す人。「承」は1をn倍化するグランドデザインを描ける人。「転」はn倍化する過程で戦略思考があって、KPIを設定してリスク管理できる人ですね。「結」はきっちりやり続けて改善してくれる人。
これはどれが良い悪いって話じゃないんです。どれも必要になってくるんです。起はアート思考ですし、承はデザイン思考、転はサイエンス思考、結はエンジニアリング思考が得意なんです。
「このビジネスは勝てるな」と思うと、転・結だけを高速で回すのが一番儲かるんです。要は「KPIを設定してがんばれ、KPIを設定してがんばれ」と。心理的安全性よりも効率化のほうが大事なんです。
ところが世の中が変わってきた。もう1回、イチからどんな会社にするねんとか、新しい軸を考えなあかんので、起承の人が必要になってくるんですよね。これはマネジメントのスタイルが違うんです。転結のマネジメントスタイルの中でイノベーションを起こせと言われても、ちょっとしんどいですね。
Googleがなぜ心理的安全性なんて言い始めたのかというと、起承の部分をやらなあかんからですよね。転結の効率化で「KPI達成するために、言うたままやれ」という世の中じゃなくなってきたら、起承は統率できないですよね。そんなところにKPIを持ち込んだり、効率を持ち込んだらダメですよ、という話です。

すごくためになるし、めちゃくちゃ面白かったです。
途中から、こんなに有意義な内容を無料で読んでいいのだろうか…と申し訳ない気持ちに。

読みながらメモを取っていたのですが、気づいたらほぼ全文メモしてました。きっと会場は大受けだったにちがいない。
オムロン竹村さん、お会いしてみたいなあ。

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