![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/75153005/rectangle_large_type_2_ca11adb9f0b49202d6c8f370e214c18d.jpeg?width=1200)
胸躍る青春小説。小澤征爾『ボクの音楽武者修行 』
下記のツイートにとっても共感しました。
クラシック音楽には無縁だったのに、『ボクの音楽武者修行』を中学2年のときに読んだのは、この本がいかに面白いか、小澤征爾という指揮者がいかにすばらしいかを、音楽の先生が授業の余談で熱く語っていたのがきっかけだった。新潮文庫を夢中になって読んだ。胸躍るビルディングロマンスだった。
— tomoka watanabe (@scentofmatin) March 26, 2022
クラシック音楽には無縁だったのに、『ボクの音楽武者修行』を中学2年のときに読んだのは、この本がいかに面白いか、小澤征爾という指揮者がいかにすばらしいかを、音楽の先生が授業の余談で熱く語っていたのがきっかけだった。新潮文庫を夢中になって読んだ。胸躍るビルディングロマンスだった。
わかる…小澤征爾の『ボクの音楽武者修行』は胸躍る青春小説です。
何者でもない極東の若者が熱意とやる気とハッタリと口八丁手八丁でとにかくガシガシ前進していく。お金がないから、富士重工を口説いてスクーターを無償提供してもらって、宣伝しながらヨーロッパを移動したりする。最高ですよね。
『ボクの音楽武者修行』から少し引用します。
“多少の金さえ持っていれば、あとは日本のスクーターでも宣伝しながら行けば、ぼく一人ぐらいの資金は捻出できるのではないかと思うようになった。”
“スクーターかオートバイを借りるために、東京じゅうかけずり回った。”
“富士重工でラビットジュニア125ccの新型を手に入れることができた。”
“そのとき富士重工から出された条件は次のようなものだ。
1 日本国籍を明示すること
2 音楽家であることを示すこと
3 事故をおこさないこと ”
“ぼくは白いヘルメットにギターをかついで日の丸をつけたスクーターにまたがり、奇妙ないでたちでの欧州行脚となったのである。”
どうですか、ワクワクしませんか。
この冒険を通して小澤征爾はブザンソン国際青年指揮者コンクールで1位となり、カラヤン、ミュンシュに師事。アメリカのパークシャー音薬祭指揮者コンクールでも1位に。1961年、バーンスタインに招かれ、ニューヨーク・フィルの副指揮者になります。それらは20代の無鉄砲ともいえる冒険から始まっています。
創造的な仕事をなしとげる三つの条件
宮崎駿がよく言う「創造的な仕事をなしとげる三つの条件」がほくはとても好きです。
若いこと
無名であること
貧乏であること
これがぼくはとても好きなのですが、小澤征爾の『ボクの音楽武者修行」を読むとその気分がとてもよく分かります。
小澤征爾『ボクの音楽武者修行 』は今でも文庫で読めるので、気になった方はぜひ。めちゃくちゃ面白いですよ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?