映画『ノマドランド』と野田知佑「ここではないどこかへ」

映画『ノマドランド』

大人のロードムービー。いい映画でした。
アカデミー監督賞と主演女優賞は納得。

でも、何で作品賞を取ったのかはよく分からない。
vanguard（先駆者）やnomad（遊牧民）がアメリカ人の魂に響くのかしら。ぼくはカヌーイストの野田知佑さんを思い出した。

主演のフランシス・マクドーマンドは最高でした。
「語らなさ」が素晴らしい。

この雰囲気、どこかで見覚えがあるなあ…と思っていたら『スリー・ビルボード』のあの方でしたか。納得。

vanguard（先駆者）やnomad（遊牧民）というテーマで野田知佑さんだと『新・放浪記』がぼくは大好きだ。

鬱屈した大学生の頃、この本は宝物だった。

映画『ノマドランド』で語られる感触は野田さんの本に絶えず流れる「ここではない何処かへ」と近い。おすすめです。

新・放浪記