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心の発達は大人になってもできる!

こんにちは!Office LiNQ(オフィスリンク)の片貝舞です。

だいぶ春らしくなってきましたね。花粉症の私ですが、それでも春は大好きです。なぜかというと、春は新しいチャレンジや成長を季節が後押ししてくれている気がするから。春だから何かやってみよう、とか、この春までにはこれができるようになりたいとか、私は春をチャレンジのスタートや成長のタイミングにしています。

さて、本日は「成長」というキーワードから心の発達について話をしていきたいと思います。体やスキルだけではなく、心も成長しますよね。それに、体やスキルは一定レベルで限界を迎えますが、心って何歳になっても成長できるような気がしています。これからお話することは、子供の心の発達に関わる話ですが、きっと大人も大事なことだと思うので、ぜひ自分事として読んでみてください。

心が発達するとはどういうこと?

「心が発達する」とはどういうことを指すのか、皆さんはお分かりになりますか?心の成長、心の発達と言いますが、具体的にどんなことなのかピンときませんよね。

心が発達するというのは、次の2つの点が発達するとおいうことなのだそうです。一つ目は共感性、二つ目は向社会的行動です。共感性とは、他人の気持ちを理解して、相手の立場に立って物を見る能力のことです。向社会的行動とは、他の個人や集団を助けようとしたり困難を抱えた人々のためになることをしようとしたりする自主的な行動のことです。

共感性に必要な能力である、他人の気持ちを理解して相手の立場に立って物を見る、という能力が発達しているかどうかを見極めるテストがあります。それが「標準語信念課題」というものです。

標準語信念課題

みなさんも一緒に考えてみましょう。

ある親子がいます。母親と息子です。二人は一緒に買い物に行き、チョコレートを買いました。家に帰り、二人で「青い棚」にしまいました。その後息子は友達の家へ遊びに出かけました。母親は息子が出かけている間にチョコレートを「赤い棚」に移しました。その後母親は一人で買い忘れたものを買いに再び外出しました。その間に息子が帰ってきて、チョコレートを食べようと棚を開けました。

さて、息子は「青い棚」と「赤い棚」どちらを開けたでしょうか?

正解は「青い棚」です。しかし面白いことに、これを3歳児に出題すると、「赤い棚」と答える子が多いそうです。今自分自身が知っていることが真実になってしまうからです。一方4歳児以降は「青い棚」と答える子が急激に増えるそうです。息子が出かけている間に母親がチョコレートを赤い棚に移したことを息子は知らないはずだと、息子の立場に立って考えることができるようになるからです。

自分が目にしたもの、自分が知っていること、ではなく、相手がどうなのかを類推することができる、これが共感性であり、心の発達のひとつです。

社会性の発達

では、もう一つの心の発達、「向社会的行動」が発達しているかどうかはどのように見極めるのでしょうか。

社会性が発達しているかどうかは、嘘がつけるかどうかと道徳的な判断ができるかどうかがポイントになります。

嘘をつくというと、悪いことのように感じますが、皆さんはあまり欲しくないプレゼントやおすそ分けをもらったとき、どうしますか?「わ~ありがとう!」と言いませんか?正直に「あんまり欲しくない、要りません」と言う人は少ないと思います。このような嘘は社会性が発達するとつくことができるようになります。

ひとつゲームをご紹介します。箱が二つあるとします。「王様が箱の中の金貨を見つければ、その金貨はあなたがもらうことができます。でも泥棒が箱の金貨を見つけると持って行ってしまうので、あなたは金貨がもらえません。」と説明をし、どちらかの箱に金貨を入れます。そこに泥棒がやってきて、「金貨が入っているのはどっちの箱?」と聞いた時、三歳児の多くが金貨が入っている方の箱を教えてしまうそうです。一方四歳児以降になると、金貨が入っていない箱を教える、つまり嘘をつくことができるようになる子が急激に増えるということでした。

道徳的判断については、このような例があります。①子供が後ろにコップがあるのを知らないまま、ドアを開けてコップを15個割ってしまった。②子供が、戸棚のお菓子を盗み食いしようと、戸棚によじ登りコップを1個割ってしまった。さて、どちらの方が悪いでしょうか。

7歳ごろまでは、割ったコップの数、つまり結果的に良くない方を「悪い」と判断するそうです。しかし、8歳以降は盗み食いしようとした動機に対し「悪い」と感じ、①は悪気がないからしょうがないと判断するそうです。

参考文献:問からはじめる発達心理学

大人にも言える「心の発達」

心の発達とは子供に限ったことではないと、私は考えています。成人し、仕事をしていくと、これまでとは全く違うコミュニティーに身を置くことになります。結婚をする人もいるでしょう。出産をする人もいるかもしれません。そうなると、さらに自身の立場が変わったり、関係する相手が増えたりしますよね。その度に、今まで自分が正しいと思っていた価値観や考え方が覆される瞬間があります。この瞬間を逃げずに立ち向かい、自分の今までの価値観を見直す勇気、それこそが大人の心の発達になるのではないでしょうか。

会社で考えてみます。新入社員だった人があるときから後輩ができ、昇進して主任になります。さらに昇進して係長、課長になっていったとします。課長なったあなたは、かつての新入社員だったころの不安でたまらなかった気持ちを忘れ、「最近の若い世代は全然やる気がない」などと思っていませんか?もしかしたらやる気がないのではなく、何がわからないのかわからず、質問することもできなくて戸惑っているだけなのかもしれません。

心の発達はいくつになってもできる!と思って、今一度自分の価値観や考え方を見直してみませんか?

Office LiNQでは、チーム内のコミュニケーションについてのご相談も承っております。ぜひお声がけください。それではまた!

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