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逃走生活

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夫の暴力からの逃れての逃走生活にまつわるエッセイ。受けた傷から回復していくこと、どうしようもない心の動きのこと。
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2017年3月の記事一覧

余生という影

余生という影

 離婚してから3ヶ月間、ずっと逃れられずにいる感覚がある。
 これはもはや余生なのだ、という冷めた感覚だ。
 暴力を振るう夫から逃れて新しい人生を始められたのだから、もっともっと希望をもてるものだと思っていた。しかし、必死に駆け抜けた離婚協議でエネルギーを燃やし尽くしてしまったのかもしれない。実際のところ、私は余生を一コマずつ塗りつぶしていくような気分で毎日を過ごしている。

   *

 いや、

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