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スペシャルティコーヒーとは?カフェオタクが魅力を説明します

スペシャルティコーヒーとは、特定の基準を満たした高品質で特徴的な味がおいしいコーヒーのことです。

しかし、この説明だけでは、「普段から飲んでいるコーヒーもおいしいし」「そもそも、コーヒーは苦くて飲めない」「最近カフェやコンビニでも、スペシャルティコーヒーってみるけどよくわかんなくて……」と、そんな感想をもった方も多いはず。

そこで本記事では、コーヒー好きにはもちろんコーヒーに苦手意識がある方こそ挑戦してほしいスペシャルティコーヒーの魅力について、全国約100軒のスペシャルティコーヒーショップを巡り歩く筆者が解説します。

この魅力に気付くと、毎日のご自宅でのコーヒータイムや、街中にあるコーヒー屋さんでのコーヒー豆選びやカフェでの時間がさらに楽しくなること間違いなしです。

1.スペシャルティコーヒーとはどんなコーヒーか

日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)によると、スペシャルティコーヒーとは、消費者がおいしいと評価して、満足する最高級のコーヒーです。

スペシャルティコーヒーは通常のコーヒーとはまったく異なり、まるでストロベリーやピーチなどのフルーツを連想させるものや、ジャスミンやローズなどのフローラルなもの、香辛料のようなスパイシーなものまでさまざまな香りや風味が楽しめます。

また、華やかな酸味が時間による温度変化とともに甘さを残してなくなっていくのも特徴です。

スペシャルティコーヒーとして評価されるためには、生のコーヒー豆の栽培の状態から、輸送、焙煎、そしてカップに注がれるすべての工程において、徹底した品質管理をしなければいけません。

そして、なによりも一番大切なことは、私たち消費者が実際に口にしたとき、しっかりと特徴的な香りや風味がしっかり表現されていておいしいと感じることです。

このように厳しい評価をクリアした特定のコーヒーだけが、スペシャルティコーヒーに認定されます。

2.スペシャルティコーヒーの定義と評価基準

スペシャルティコーヒーについて簡単に説明しましたが、「どうやって普通のコーヒーと区別しているの?」と思った方も多いはず。ここからは、さらに詳しく定義と評価基準についてみていきましょう。

スペシャルティコーヒーの定義

日本スペシャルティコーヒー協会は、スペシャルティコーヒーの定義を下記のように説明しています。

・コーヒー豆からカップまでのすべての段階で一貫した体制、工程、品質管理を徹底していること
・生産国におけるコーヒー豆の栽培管理、収穫、生産処理、選別、品質管理が適正であること
・適切な輸送と保管により、コーヒー豆が劣化のない状態で焙煎されていること
・適切な抽出がなされ、カップに生産地の特徴的な素晴らしい風味特性が表現されていること

参照:スペシャルティコーヒーの定義|日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)

スペシャルティコーヒーは味や香りがおいしいだけでなく、農園でコーヒーの木から収穫するところからはじまり、産地からの輸送や保管までも徹底的にこだわって提供されます。
コーヒーを淹れるバリスタだけではなく、日本からはるか遠い国の生産者が大切に育て、たくさんの思いやストーリーが詰まっている
こだわりの1杯です。

スペシャルティコーヒーの評価基準

たくさんの人の思いが詰まったこだわりの1杯は、スペシャルティコーヒー協会のテイスティングによって点数がつけられ、高得点を獲得したものがスペシャルティコーヒーとして評価されます。
評価基準は、以下の7つです。

1. カップ・クォリティのきれいさ
2.甘さ
3.酸味の特徴評価
4. 口に含んだ質感
5. 風味特性・風味のプロフィール
6. 後味の印象度
7.バランス

引用:スペシャルティコーヒーの定義|日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)

コーヒーは苦いイメージがありますが、コーヒー豆を取り出す前はコーヒーチェリーという果実で、甘さや酸味のあるものです。収穫時にある甘さや酸味などの風味がきれいに表現され、おいしいと評価されてはじめてスペシャルティコーヒーに認定されます。

3.スペシャルティコーヒーの特徴

数多くのコーヒーを飲んできた筆者が感じる、スペシャルティコーヒーの特徴が2つあります。
実際に私がはじめてスペシャルティコーヒーを味わったときの話も紹介するので、「本当にそんな特別なコーヒーなんてあるの?」とまだ疑っている方にこそ読んでほしいです!

個性的な味の表現

スペシャルティコーヒーの最大の特徴が、個性的な味の表現です。
産地はもちろん焙煎方法や、精製方法によって味が異なります。

スペシャルティコーヒーを扱うコーヒー屋さんにいくと、メニューには、コーヒーの産地と一緒にフレーバー(香りや味わい)が記載されています。フレーバーは、ストロベリーやピーチのようなフルーティーなものから、ジャスミンやローズのようなフローラルなもの、ペッパーなどのスパイシーなものなど種類が豊富です。

コーヒーのイメージからかけ離れていますが、スペシャルティーコーヒーを実際に飲んでみると納得します。
もとは、ミルクなしでコーヒーが飲めなかった私がはじめてスペシャルティーコーヒーを飲んだとき、「これが本当にコーヒー?」という衝撃を受けました。

今まで飲んできたコーヒーとはまったく異なる甘い香りや、苦みを感じない味。そして、明るい紅茶のような色……すべてがはじめての体験で感動したのを覚えています。そこから私はスペシャルティコーヒーの虜になり、いろんなお店でさまざまなフレーバーのコーヒーを楽しんでいます。

また、スペシャルティコーヒーは時間による温度変化により味が変わっていくのも特徴です。まるで香水のように、提供時から飲み進めていくにつれて変化する味や香りの違いも楽しみながら、ゆっくり大切に飲んでみてください。

単一農家

スペシャルティコーヒーは、個性的な味を表現するためにコーヒー豆をブレンドせず、単一農家(シングルオリジン)の豆を焙煎しています。スペシャルティコーヒーを取り扱うお店では、メニューに豆の産地や精製方法と一緒にカタカナの文字が記載されていることが多いです。

カタカナの文字は、国名と農園の名前です。お店によっては、生産者の名前や生産者のエピソード、コーヒーチェリーの収穫日までもが記載される場合もあります。ここまで徹底したコーヒー豆の管理が、普通のコーヒーとはまったく異なる感動的な1杯を生むのです。

4.スペシャルティコーヒーで「最高においしい」を楽しもう

スペシャルティコーヒーとは、今まで飲んできたコーヒーの概念が根本的に覆されるコーヒーです。

一方で、スペシャルティコーヒーは扱いが難しく、焙煎度合いや抽出方法によって酸味が強く出すぎてしまったりフレーバーがしっかりと表現されていなかったりして「酸っぱいコーヒー」というイメージがついてしまっており、悲しいことに、美味しさに気付いている人は、コーヒーに携わっている方達と、ごくわずかのコーヒー好きだけというのも事実です。

だからこそ、本当に味がわかりやすくおいしいお店で、はじめてのスペシャルティコーヒーを楽しんでいただき、もっとたくさんの方に魅力が伝わってほしいです。

そんな想いから、数々のスペシャルティコーヒーショップを巡り歩いてきた筆者が、本当においしいおすすめのコーヒーショップをInstagramにて発信しています。

バリスタ目線ではない皆さんと同じ消費者の目線から、コーヒー業界を盛り上げたい想いで、その時、感じた気持ちを素直な言葉と写真でまとめているので、誰かにとって参考になれば嬉しいです。

コーヒー関係,カフェ関係のお仕事も
ゆるっと募集していています。
なにかお手伝いできそうなことがあれば
なんでもお気軽にお申し付けください!

スペシャルティコーヒーショップで、最高においしい1杯を楽しんでみましょう。

たくさんの方が、感動する1杯と出会えますように。

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