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2005年の創業当時の思い。

愛知県豊橋市にある焼き立てパン専門店アンプレシオン。長年、豊橋でパン屋を営んでいます。パンのことはもちろんですが、もっとアンプレシオンのことを知って欲しい。そう思いnoteをスタートしました。

綴るのは、アンプレシオンの中の人。オーナーにパン作りの思いや時には苦労話?!など聞きながら、綴っていきたいと思います。

創業のきっかけ。

ー私:お店をオープンしたきっかけを教えてください。

オーナー:前職は某大手パン屋で働いており、そこで出会った「フランスパン」に一目惚れ。フランスパンはシンプルながら、パン作りの中でも特に難しいのですが、フランスパンを食べた時に「これは本当においしい。もっとおいしいフランスパンを自分の手で作ってみたい」と思い、25歳の時に独立を決意し、地元でもある豊橋市で「アンプレシオン」をオープンしました。


ー私:アンプレシオンという意味は?
オーナー:アンプレシオン〈impression〉は、フランス語で「心に残る・印象」を意味します。心に残るパンをつくりたいという一心で名前を名付けました。
2005年4月に現在の豊橋市草間町にある草間本店にオープンして、常時60〜80種類のパンを提供していました。

その後、2005年11月に何か名物をつくりたいと試行錯誤して考えたのが、アンプレシオンの名物でもある「クローネ」。ありがたいことにたくさんの方々に知っていただきました。



パン作りの思い。


ー私:当時のパン作りの思いと今のパン作りの思いについて教えてください。

オーナー:毎日、気候や温度、湿度は違います。パンはその日の気温などに合わせて作るので、毎日同じようにおいしいパンを作るのが難しいのです。その難しさが逆に面白いと思っています。


私のパンづくりこだわりは「当たり前に良いものを使うこと」です。

ワンランク上の上質な小麦粉を使用し、パンに合わせて小麦粉を使い分けています。そして、創業当時から継ぎ続けている自家培養発酵種を使用しています。自家培養発酵種を育て続けるには3〜4日ごとに酵母菌と新しい小麦粉、水を入れることが重要です。リフレッシュさせることでさらに複雑な美味しさが増します。

そして、乳酸菌と酵母菌と酢酸菌(さくさんきん)をバランスよく融合することでおいしいパンを作ることができます。

良いパンの条件
1) 良い小麦を使うこと
2) よく焼けていること
3) パンの技術と知識があること
4) 最高級の設備を整えていること

フランスパンはとてもシンプルな材料でできています。小麦粉と水と塩だけなのに美味しさを感じられるのがアンプレシオンの最大の魅力です。


オーナー:今のパンづくりの想いも創業当時と変わりません。伝統的な製法を頑なに守ってきています。しかしふと思うことがあり、「それが正解なのか?」「本当にあっているのか?」という疑問がここ近年出てきています。
それまでは伝統的なものを守っていけば美味しいパンが焼けると思っていました。

鵜呑みにしていたのではないのか?
先人たちのいうことが全てというのは本当なのか?ベストなのか?
他にもパンへのアプローチの仕方があるのではないか?
自由な発想があるのではないか?

自分のパンが作りたくて独立したのに昔と変わらない方法で同じように作っていることに疑問点を感じてきました。
「なぜこんなに自由なのに、頑なになってるんだ?」
自分の理想とするパンを目指してもいいのではと思い、それを試すようになりました。


ー私:それが名物のKバケットですか?

ーオーナー:そうです。Kバケットをきっかけに、少しずつ試しながらオリジナルの製法で作っていくようになりました。年を重ねることに、自由でも、オリジナルでもいいのでは。食べて美味しい。これが全て。と思えるようになりました。最初は忙しすぎて余裕がなかったですが、今は人生で1番パンづくりを楽しんでいます!


次回へ続く。


アンプレシオン【豊橋草間本店】
ショッピング・小売り
◎草間本店
パン屋 9:30〜17:30(パン完売次第閉店)
カフェ 9:30〜14:00(LO13:30)

https://kinoko-bread.com/



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