見出し画像

元同僚男性を果物ナイフで刺殺した女①

罪名 殺人
被告 水谷陽子

目にかかるほどの長い前髪、長く伸びた黒髪を高い位置でツインテールにしていた。太めな体型で遠目から見ると仕草や話口調はとても46歳とは思えず高校生のようだ。

被告は逮捕時は事件の記憶はあったが裁判中はどうやら記憶がすっぽり抜け落ちているようだ。拘禁反応があるのかもしれない。

事件の日について、自分自身について、被害者について摩訶不思議な話を始めた。
被告の記憶では何故か自分が刺された側になって話を進めていた。


・被告の証言

事件の日、被害者男性(Aさん)から電話が来て千葉県柏の神社で待ち合わせる。Aさんと車でドライブし車の中で何者かに刺され気を失っていて気づいた時にはAさんと手を繋いでスカイツリー周辺を歩いていた。Aさんの車の中には宇宙人のような人形があった。その日は知人男性Bから「世界呑んだくれ飲み会」に誘われていてその会場は被告宅(よくあるワンルーム)だったのでAさんの車で被告宅へ向かう。その後被告は同じマンションの別階に住む知人男性Cの部屋に居て気付いたら自分が血だらけだった。知人男性Cのベッドも血まみれになっていた。
その時被害者がどこに居たか分からない。被害者は被告の部屋で血まみれになり発見されているがその日は被告の部屋は世界呑んだくれ飲み会の会場になっていたので誰でも出入りできる状態にあった。
逮捕後、被害者男性(Aさん)の写真を見たが被告の知っているAさんとは別人だ。被告の知るAさんは顔シワシワのおじさんである。

検察から質問
「え?じゃああなた殺ってないの?」
被告
「だから私の知ってるAさんと被害者Aさんは全然違う人だからどっちの話をすればいいのか分からないんで〜」

弁護人から
「Aさんとの関係は?」
被告
「指輪をもらったことがある」
「セックスしたとかしてないとか〜男と女の関係をなんでこんなところで話さなきゃいけないの。くだらない。」

被告はメモを読みながら証言するくせがあり裁判長から注意を受けていた。

次回
精神鑑定医の証言


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?