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近江八幡未来づくりミーティングONLINE 開催レポート

こんにちは。インパクトラボの中西です。
本日は、2月13日(土)に開催された「近江八幡未来づくりミーティングONLINE」の開催レポートをお届けします。

「近江八幡未来づくりミーティングONLINE」は、近江八幡未来づくりキャンパス2020の1ヶ月間のプログラムの成果報告会として開催しました。1ヶ月のプログラムを受講した高校生によるプレゼンテーション、近江八幡市長と高校生とのパネルディスカッション(オンラインダイアログ)を行いました。

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近江八幡未来づくりキャンパス2020

 滋賀県近江八幡市では、地域を持続可能に変革していく次世代の担い手の育成を目的として「近江八幡未来づくりキャンパス(ESD版)」を実施しています。

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 近江八幡未来づくりキャンパスは2020では、2回のセミナー、フィールドワーク、成果報告会を含めた1ヶ月でアイデアをカタチにする短期集中プログラムを実施しました。オンラインを基本としてプログラムを実施し、近江八幡市内のみならず滋賀県内や群馬県から高校生が参加してくれました。

近江八幡未来づくりミーティングONLINE

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 高校生が披露したプレゼンテーマは「コロナ禍でのSDGsツーリズム」です。ここでは、地域の未来を「ツーリズム・観光」を切り口に考え、持続可能な地域を実現するためのwithコロナ・アフターコロナを見据えた新しいプランをプレゼンしました。

 近江八幡未来づくりミーティングONLINEでは、近江八幡市長や視聴者の皆様からのプランへのアドバイスをもとにプランの社会実装に向けてブラッシュアップできる機会となることも目的として開催しました。
 「若者の視点」「稼ぐ視点」「実現性の視点」の3つの視点をもとに視聴者の皆さんからも、チャットにて高校生のプランへのコメントやアドバイスをいただきました。

 近江八幡未来づくりキャンパスの成果報告会で使用した1ヶ月の活動の様子をまとめたダイジェストムービーも公開中ですので、是非ご覧ください。

プレゼンテーション|コロナ禍でのSDGsツーリズム

 オープニングで、小西理 近江八幡市長より開会のご挨拶をいただき、司会から本企画の趣旨説明を行った後に、近江八幡未来づくり未来づくりキャンパス2020の受講生4チーム(計11名)の高校生がプレゼンを行いました。

 プレゼンのテーマは「コロナ禍でのSDGsツーリズム」。群馬県や滋賀県内の学校も学年も異なるチームメンバーと、各チームに1人ついて一緒に活動してきた大学生メンターが、フィールドワークやインタビューをしながらアイデアを出し合いました。

 1ヶ月間という短い期間でしたが、オンラインで様々なツールを活用しながら、プレゼンテーションや動画の作成を行いました。

 4チームのプレゼンの概要をご紹介します。

1.「『新たな価値を探す』in 近江八幡」  by とびーず

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とびーずは、フードロスと失われつつある伝統食に着目し、YouTubeを使って近江八幡市の「食のルーツ」を発信するアイデアをプレゼンしました。近江牛や湖魚を生産から食されるまでをまとめた動画を2本作成しました。離れた土地で近江八幡の食を味わってもらう人に、生産者の想いや、その食材が育てられた近江八幡の風景を結びつけるコンテンツとして、動画の活用を考えています。

〈メンバー〉
・岡田 莉奈(近江兄弟社高校1年)
・篠原 巧(立命館守山高校3年)
・鈴木 夢叶(群馬県立大間々高校2年)
・井保 七香(大学生メンター / 龍谷大学2回生)

2.「まるっと近江牛ツアー」 by Ussy 

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Ussy(うっしー)は、「これまでにない体験ができる旅」をテーマに全国的にも人気のある近江牛に焦点を当て、牧場や牛革を使って革製品を製作されている方へインタビューを行いました。「ふれあう」「食べる」「つかう」の3ステップで、近江牛について知り体験することで、有名な観光資源の新たな一面と身近なSDGsが知れる新しい観光スタイルをプレゼンしました。

〈メンバー〉
・石田 有咲(県立守山高校1年)
・坂井 楓歌(群馬県立大間々高校2年)
・三浦 彩伽(八幡商業高校3年)
・豊田 真彩(大学生メンター / 立命館大学2回生)

3.「近江八幡の多様な人×空き家活用で地域活性」 by TENPE Girls

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TENPE Girls(てんぺ がーるず)は、メンバー共通の興味関心である「ジェンダー」について近江八幡市をフィールドにリサーチやインタビューを行いました。「テンペ」はインドネシア発祥の大豆発酵食品で、今回インタビューした木下実験室の安藤あゆみさんが近江八幡で作られているお話に感銘を受け、チーム名を「TENPE Girls」としました。インタビューやまちあるきを経て、空き家を地域資源として活用し、近江八幡で活動されている様々な方と繋がれる機会をつくるツーリズムをプレゼンしました。

〈メンバー〉
・長谷美 里奈(群馬県立大間々高校2年)
・畠 麻理奈(立命館守山高校3年)
・平田 束(大学生メンター / 立命館大学1回生)

4.「近江八幡で繋がる、松明を繋ぐ」 by 伝統を守る会

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伝統を守る会は、近江八幡の「松明」をテーマにレンタサイクルを使用したツーリズムのプランをプレゼンしました。伝統をSDGsと結びつけて考えることで、若者視点で魅力や課題を発見し、設計図のない松明や祭りの文化を絶やさないためにできることをこれからも模索していきます。

〈メンバー〉
・後藤 耀寛(近江兄弟社高校1年)
・曽根 憂奈(群馬県立大間々高校2年)
・山本 優寿(県立守山高校1年)
・戸簾 紗弥香(大学生メンター / 龍谷大学2回生)

オンラインダイアログ|U-18から見た近江八幡の未来とSDGs

 オンラインダイアログ「U-18から見た近江八幡の未来とSDGs」は、高校生の発表や活動をもとに近江八幡や地域の未来について、オンラインとオフラインのハイブリッドでパネルディスカッションを行いました。

以下の方々を登壇者としてお迎えしました。

〈登壇者〉
ファシリテーター:豊田真彩(大学生メンター / 立命館大学2回生)
小西 理 氏(近江八幡市長)
酒井 久芳 氏(休暇村近江八幡 理事・総支配人)
鈴木 夢叶 氏(大間々高校)
三浦 彩伽 氏(八幡商業高校)
畠 麻理奈 氏(立命館守山高校)
後藤 耀寛 氏(近江兄弟社高校)

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 まずはじめに、登壇者の皆様から自己紹介をしていただき、小西市長、酒井氏からは高校生の発表へのご感想をいただきました。その後、視聴者からの質疑応答も交えながら4つのテーマでディスカッションが進みました。

テーマ1|オンラインと対面で大変だったこと

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 群馬からオンラインで参加していた鈴木さん、オンラインで参加している高校生とペアで活動していた畠さんに、オンライン・対面が混ざりながらの活動で工夫したことについて伺いました。

鈴木さん▶滋賀県のことを全く知らない状態から参加したので、滋賀や近江八幡のことを調べて知るというのが大変でした。オンラインでコミュニケーションを取る必要がありましたが、チームメンバーや大学生メンターのみなさんがサポートしてくださり乗り切ることができました。

畠さん▶オンラインでコミュニケーションの問題もありましたが、1年生と3年生というところでもギャップを感じることもありました。現地に行った際にはその日のうちに紙で学んだこと・感じたことを送るなど、コミュニケーションツールを活用して、メンバーも近江八幡について感じられるように意識していました。

テーマ2|高校生が近江八幡で発見したSDGs

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 SDGsの視点でみた近江八幡の魅力について、近江八幡市内で活動してきた三浦さん、SDGsに関する活動を行ってきた畠さんに伺いました。

三浦さん▶SDGsについて学ぶ機会はこれまでありましたが、近江八幡市内で実際に活動されている方に取材に行くことは初めての経験で新しい発見がたくさんありました。

畠さん▶最初は、ジェンダーに焦点を当て取材先の選定まで行いましたが、取材でのお話・まちあるきから、様々なSDGsにつながっていることを発見することができました。近江八幡だけではなく、「SDGsの視点で見てみる」ということにも可能性を感じることができました。

 高校生の発表やこれまでの話から、「人」や「想い」を発見したという共通点がありました。そこで、小西市長にも発表を通して新たに発見したことについて聞きました。

小西市長▶これまでのツーリズムは「見る」という体験をするものだったと思いますが、発表を聞いて地域の方や観光に来た方の「想いを交換する」という考え方もあるのではないかと思いました。また、Webを活用するなど新たなアイデアを聞けたことも新たな発見となりました。

テーマ3|高校生の学びとアクション

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 ここでは、プログラムでの学びや経験を生かして、次にどんなアクションを起こしていきたいかを、後藤さん、鈴木さんに伺いました。

後藤さん▶僕が住んでいる村でも松明を使った祭りが行われていますが、寺の息子ということもあり参加することができません。しかし、伝統を受け継ぐということにこだわるのではなく、「地域の繋がりを作れる人」になることを目指していきたいと思いました。

鈴木さん▶私のチームでは「フードロス」をテーマに取り上げました。この問題は近江八幡だけではないので、自分が住んでいる地域でも意識していきたいと思いました。

 この後、会場やZoomで参加している視聴者の皆様からの質問やテーマについてディスカッションをしていきました。最後には登壇者の皆様から感想をいただき、小西市長から「近江八幡で様々なことを学びながら、想いを表現してほしい」と今後の高校生への期待を込めてメッセージをいただき、オンラインダイアログを締めくくりました。

 オンラインダイアログの後は、修了証の授与、そして小西市長からの総評にて「近江八幡未来づくりミーティングONLINE」は終了しました。

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「近江八幡未来づくりミーティングONLINE」のアーカイブを公開しておりますので、今回のレポートで伝えきることができなかった会場の雰囲気やプレゼンやオンラインダイアログの様子を是非ご覧ください。


さいごに

 高校生が1ヶ月間の成果としてプレゼンテーションを行いましたが、今回で終わりではありません。今回いただいたアドバイスをもとにプランをブラッシュアップして発信の機会を作っていきたいと思います。これからの活動も発信していきますので、変わらず応援・ご協力いただけますと幸いです。

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