新型コロナ自粛期間で考える「限られた中で楽しみを見出す」ということ

昨日5月4日、政府から新型コロナウイルスによる緊急事態宣言について、5月末までの延長が発表された。

元々5月6日までという発表の中で感染者の推移、医療現場の状況などどこまで食い止められるかという点が焦点であったと思うが、まだ終息までの水準に達していないという判断だったと思う。


今回の自粛要請期間は、中々これまでの日常のように外出したり、スポーツや音楽のエンタメなどをオフライン(生の現場)で親しむことができなくなっている。

また、「オンライン飲み会」や著名人によるSNSのライブ配信などこれまで次世代のツールとされていたものが、一般の人たちにも浸透しつつあり、これまでとは娯楽の親しみ方に変化が見られている。


このような緊急事態により、これまでのスタンダートとされていた生活が侵されてしまう危険性は生まれる。実際に緊急事態宣言の延長によって生活に支障をきたしてしまう人は4月の自粛期間に比べて急増する可能性も予想され、ネガティブな側面を抱えたまま日々を過ごしていく懸念がある。


そんな中で思うのは、緊急事態によって危機に直面したとき、ネガティブな報道や世間の風潮に流される人と「ピンチはチャンス」という言葉の通り、不自由さの中でいかに自分の状況を見つめ、前に進んでいくという気持ちを持てる人に分かれるということ。


最近見た映画の中で『日々是好日』という作品がある。茶道という世界を通して感じられる人生の奥深さを描いたもの。

目前の現実が喜びであろうと、悲しみであろうと、ただ今、この一瞬を精一杯に生きる。
その一瞬一瞬の積み重ねが一日となれば、それは今までにない、素晴らしい一日となるはずです。

今がどれだけ苦しい時でも、今を見つめながら精一杯に生きること。その積み重ねがやがて喜びに感じられる日が来る。その積み重ねる日には無駄なことはなく、自分の未来を形成する一つであると感じられる作品である。


この自粛期間を通して自分を見つめる時間が増え、また、これまで楽しんできたことにも制約がかかる中で求められること。それは、「限られた中で楽しみを見出す」という視点であると思うし、今はそれを追求して自分の人生の幅を広げることは、自粛期間やコロナが収束した後にも必ず活かされるものだと思う。


世の中の雰囲気として閉塞感を感じやすい今の時代だからこそ、その中に感じる喜びや楽しみ、有り難みをしっかり感じられること。それは一日一日の時間をより有意義なものとして、前向きに今を肯定して生きていくことにつながると思うのである。

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