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価値観を「押し売り」しない

こんにちは。キチナングループの井本健(@imototakeshi)です!

私たちの会社は、「価値観を大切にする!」とよく伝えていますが、
価値観とはなにかを考える出来事があったので少し言葉にしてみようと思います。


キチナングループには、以前から親孝行手当というものがあります。

この手当は、新入社員が初めて初任給をいただいた時に、
「親に感謝をしましょう」ということを実践してもらうための手当です。


手当といっても、特別にお金を渡すわけではありません。
行き帰りの交通費を補助してあげるだけです。

親孝行手当は写真つきで報告がきます


「お金を補助してくれたら良いのに。ケチだな~」
と思われるかもしれません。

しかし、少額でも良いので、自分自身が頑張って
稼いだお金の中から払うことが大切だという考えがあるため、
あえて特別に、お金の支給はしていません。


これまでこの手当に関しては、全員が実施してくれており、なんの疑問もなく、あたりまえのことだと考えていました。

しかし昨年から、行かない人が出てきて、今年も「わざわざ行く必要がない」という声がちらほらと出てきました。


(どちらかと言うと古い考えなので)私は、社会に出たら、育ててくれた親に感謝をすることは、 あたりまえのことだと考えていました。当然、私自身も、はじめてのお給料で親にプレゼントをした記憶があります。

(当時は、何をあげたらよいかわからなかったので、良い傘をあげよう!と思い、新宿の伊勢丹に行った気がします)



ただ、最近のやりとりを振り返ってみると、「感謝をするのがあたりまえ」ということは、私個人の価値観であり、それを他人の私生活において強要するのはきっと価値観の押し売りなんだろうなと感じてきました。


仕事であれば、安全義務など、人の命にかかわることは、絶対にやらなければいけないことがあるため、意味を伝えた上で、強制し、確認する事も必要です。
環境整備を業務時間内にやる理由も、仕事として大切だからこそです。

「あたりまえなんだから」「意味を伝えればわかってもらえる」というのは、これまでの古い考え。個人の価値観に対しての、「押し売り」をしないようにしないといけないなと反省しました。


だから、この親孝行手当も、強制はしていません。

あくまで推奨であり、やりたい人がやる制度にしています。

昔は、先輩、上司に言われたことは、とりあえずやる。

そして、「一般的によいとされていること」は、やるのがあたりまえでしたが、その「良い」とされていることすら、個人にとって良いかが問われる多様な世の中になっています。


そんな世の中でも、仕事においては、「方向性」「大切にしたい価値観」や「あたりまえ」をお互いに共有し、わかりあえる強いな組織づくりをしていきたいなと感じました。


最後になりますが、とはいえ、やっぱり私は感謝は形に表す事は大切だと考えています。

その場で伝えなければわからないこともあります。

緊張もすることもあれば、めんどくさいなとか、嫌だなと思うこともあります。

それでも、お祝いするとき、告白する時、謝る時、感謝する時、プロポーズする時は、一瞬しかないのです。そのタイミングは、「今」しかないのです。「実は昔、そう思っていた」と数年後に伝えても、その時間や感動は取り戻せないのです。



私も、いつもできているわけではありません。「言いそびれてしまったな」と、後悔することも、よくあります。

だから、若手や社員にも、無理やり「価値観を押し売り」する前に、
私自身が、率先垂範して、「あぁ。こういうことが大切なんだな」と価値観を共有するということなんだろうなと感じました。


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