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改革案2「デジタル地方通貨による財政改革」の概要

 こんにちは。芋虫大作戦の南です。改革案2の「デジタル地方通貨による財政改革」について、簡単に説明していきたいと思います。

どんなに良い政策を作っても

 もし、政策案1の「データドリブン・ネオ民主主義の実装」が実現してどんなに良い政策案を作ったとしても、自由に使える予算がないと実行できません。現状の地方の財政状況は思った以上に切迫しており、「自由に使える予算」がかなり限られています。

 国が危うい状況なのと同じように、多くの地方の自治体も極めてギリギリの状況になっています。

 例えば僕の住んでいる高梁市では、一つだけある大学をなんとか留めておくために費やす予算や、インフラを修繕する費用や、福祉関係への出費などが財政を圧迫し、自由に使える予算が残っていないというのが現状です。移住者を増やすためにさえ満足に予算を使えていないことを鑑みると、相当行き詰っていると言えます。勿論成長産業や若者のために使える予算などほとんど残っていないので、地域の未来を創るための投資はほぼできていません。「現状維持」と「老人介護」のための予算ですべてが終わっています。

 バブル期に栄えてしまった地方の地域はもっと酷い状況で、「現状維持」のための歳出がかさみ過ぎて、首が回らない状況になっています。例えば京都市は財政難が深刻で「財政再生団体」になる寸前にまで陥っています。こんな地域はとても多く、実際僕が高梁市に住んで実感したのは、とても深刻な現実でした。こういったことは基本連鎖的に進行していくので、何かが一つ消えると複数の因子に大きな影響を与え、どんどん死んでいきます。破綻には至らずとも、黒字化をしていたとしても、自由に使える財源(円の予算)には限りがあります。

 正直、「移住者が増えないと税収が上がらず財政難が続く」という状況自体を、そもそもなんとかしないといけないはずです。国の成長が全く期待できないことや人口が急激に減っていく未来を考えれば、地方のインフラを維持して、豊かな環境や文化を守っていくためには、全く違った発想での財政改革が必要なのです。例え、地域の人口が減ろうとも、税収が落ちようとも、国のGDPが下落しようとも、チートのように謎に毎日生み出され続けて、自由に使える財源があればいいという夢物語を僕は考え始めました。

スライド3

 そもそも単年度予算主義である限り、日々の課題にすぐに対応しきれないのは明白です。何か早急に取り組みたい政策があっても、予算の枠組みはだいたい前年度に既に決められているので、そもそも限界があります。しかし、国が根本から制度を変えるのを待つのは非現実的なので、現在の予算制度の外部に新たな財源を創り出す仕組みを考える必要がありました。「現在の予算の使い方を変える」という発想を捨て、その地域独自で新たな財源を作ってしまおう、ということです。

 それで考えついたのがこの「デジタル地方通貨による財政改革」でした。

 全世界的に急速に広がりを見せつつあるデジタル通貨ですが、日本も円のデジタル通貨を作る作戦を今整えている段階だと思います。我々は、その円のデジタル通貨に加えて、もう一つ、独立した「デジタル地方通貨」を作ってしまうという案を考えています。

 二つの通貨(円と付随するトークン)を法定通貨として作ってしまえば、大きくいろんなことが変わるのではないかと考えています。

何をするのか

この政策案(現在検討中のシナリオ)を要約すると、

円と価値が連動している(トークン型)デジタル通貨を地方通貨として実装します。日本を9つくらいの地方に分けて、それぞれで独自の地方通貨を発行するようにします。このデジタル通貨は、円や他の通貨とは一切交換できないようにします。それによって通貨としてのリスクを減らし、信用を担保します。この地方通貨は、毎日一定割合価値が減少します。そうすることで、住民や企業の利用インセンティブを作ると同時に、減少した分の通貨を自治体に同時発行することで、自主財源の確保に繋げます。その財源を自治体が円と同じように利用していくためには、使用できる場面を増やす必要があります。まず自治体は、地域の店舗や企業に取り扱ってもらえるようにします(決済システムの導入など)。そして、全市民に一斉に地方通貨を給付します。各産業に地方通貨や円を用いて投資していくことで、その地方内だけで完結するサプライチェーンをたくさん作っていき、店舗や企業の取り扱い割合を増やしていきます。あらゆる産業で地方通貨をクーポンのように一定割合利用できるようになれば、自治体が多くの公共事業で地方通貨を利用できる未来が見えてきます。

基盤4ポイント+1

①自治体が管理主体となって通貨を発行する。
…・自治体が通貨の発行額を決め、自治体が普及に取り組んでいく。

②通貨が毎日一定割合全てのウォレットから減少する。減少すると同時に自治体の口座に消えた分が発行される。
…・これが財源を生み出す仕組み。・通貨の総量は常に一定。・減少割合は1%くらいが妥当か。・住民や企業が通貨を貯蓄せず利用するインセンティブになる。

③円や他の通貨との交換はできない。
…・各地方通貨の総量を一定に維持する。これで通貨の信用を担保する。(価値は円と連動)

④地域内で多くの産業のサプライチェーンを完結させる。
…・消費の3~5割を地域内で完結させたい。・地方通貨と円を半々で公共事業ができたらすごい。

⑤地方通貨で人件費を支払えるようにする。(国)
・現状、法定通貨(円)でしか人件費を支払えない。(労組のないところは)・これができれば、このシステムの実現可能性は跳ね上がる。

一枚イメージデジタル通貨_page-0001

予想される効果(イメージ)

例えば歳入総額の10%分、地方通貨を発行した場合、その年からその自治体の使用できる予算が1.35倍になる。伴ってあらゆることがとんでもない「速さ」で前とか横とか上とか下に自然と進み始める。他にもあらゆることが持続可能なカタチに変わって行く。

【実際の例】
福島県糸島市が40億元を発行
(九州の地方通貨を「元」とする)
→市内のたくさんの店舗で決済システムを導入してもらう
→市民全員に4万元を一斉給付
⇒毎日4000万元が新規財源になる。
⇒年間約140億元の財源を使えることになる。
(円と同じように使用できたとしたら、
 年間歳入が1.35倍になるということ。)

導入の順番

フェーズ1 飲食の地産地消化
…一番地産地消化する難易度が低いと思われる。

フェーズ2 土木系の地産地消化
…サプライチェーンの一番下の産業で地方通貨を取り扱えるようになると、あらゆる産業で連鎖的に利用できるようになると考えられる。

フェーズ3 電力の地産地消化
…最終的にここに辿り着けば、ゲームチェンジは起こるのではないかと考えています。

理念と目指すところ

【理念】
地方財政を持続可能なカタチにすることで、各地域に根差した独自の価値を守り育てながら人口減少社会に備えつつ、地球環境を守り、いのち輝く未来社会を目指す。

 これまでは不可能だった新たな財源を科学技術を用いて創ることで、これまでの財政難を大きく克服する。そうなると、自然と各自治体が地域独自の価値を創出することに力を入れられるようになっていき、さらにそれに加えて、「地産地消」の意識が地元住民・企業に高まることで、いくつかの地域内だけで「持続可能な循環システム」ができてくるかもしれない。そうなれば国全体で現在のCO₂削減目標を大幅に超えて削減できる未来も見えてくるし、少子高齢化や国家財政難などあらゆる問題に立ち向かえる希望がこの国に生まれるかもしれない。

 実現には程遠い夢物語にはなるかもしれないが、やらないで嘆くよりは、納得できるところまで可能性を考えてみたい。

これからの流れ

 こちらの改革案では、まずは中身をもっと詰めていくために、「デジタル地方通貨検討会議」というのを立ち上げました。

 現在、様々な専門家の方に声をかけて、いろんな角度からのご意見を頂戴したいと考えています。

 今後の見据えている流れとしては

パターン1:民間で実装
…自分たちで資金を調達して開発し、どこかで実験しながら、扱ってくれる自治体をどんどん増やしながら法律を整える。

パターン2:政府に提言
…各自治体と政府に政策提言を提出。

パターン3:「そもそもこれは不可能だった」
…⇒検討チーム解散

パターン4:その他

この4パターンを視野に入れながら、地道に検討できたらと考えています。



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