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映画感想『前科者』


映画『前科者』鑑賞。ネタバレ注意。



 保護司と前科者との関わりを通して、社会問題を他人事として捉えず自分事として考えていくことの大切さを考えさせられる啓発的映画。

「このように苦しんでいたのは自分だったかもしれない」
その視点を持って社会生活を送っているかどうか。
誰しもが環境によっては犯罪者になっていたのかもしれない。我々に前科が無かったとして、そうあるのは自分のお陰か?
決してそうではない。
少なくとも私自身はそうである。

【※以下、ネタバレ注意】

加害者側、被害者側、それぞれの思いが描き出されている。
どちらの立場にしても「こうなったら解決」といった単純なものではなく、映画終了後の人生もやりきれない気持ちや苦しみが多いのだろうと思う。
人を殺すに至った苦しみ。殺されてからの苦しみ。どちらの苦しみも生み出さないために1人1人にできることは何なのか。

結局社会全体に、社会で生きる人に、関心を持つことが重要なのだ。
共助の大切さが叫ばれるが、どの様に困っていてどの様に苦しんでいる人がいるのか。知らないとどうにもならない。
そういう意味でも啓発映画として出来が良かったと思う。

何故悲劇が生まれてしまったのか。個人の問題ではない社会全体の構造上の問題が今の日本には溢れている。

堅苦しいこと書いたけれど、みんなで助け合おうね。みんなで優しい世の中にしていこう。

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