【詩】私を続けようと思った私をどうかいつまでもいつまでも

触れる度にこぼれていく鮮やかな貴方よ

夏のような貴方を産み落としたあの日
貴方は幼く煌めいて、形を持たない絶対の勇気
貴方をあの夏の青にそっと仕舞って、ずっと信じていた
貴方に会えたからきっと存在を赦されたよ

「生きてるよ」に疑われる時には貴方をなぞる
貴方はいつだって正しい笑顔だから、
命測る巨大な現実に目を向けたんだ

そんな貴方がこぼれてく、
雨に打たれる子犬のように
勝手に枯れる花のように
やっぱり生まれたことは間違いだったのかな
かろうじて、「生きてるよ」と
真っ暗を見つめても、真っ白に反響し

貴方がこぼれ、心を占める空っぽになったよ
夕暮を濡らす蝉時雨、
気怠げに沈む太陽、無表情の月、
生活という義務を与えるのはだれ?

孤独に凍える子犬焼く雨よ
奥底から湧く温かな涙を掬え、
共に流れよ、本当に優しく抱き締めよ

貴方に出会ったからここまで生きてるよ
続ける意味を貰った気がするよ
貴方に奪われたのも続ける意味だけど
ようやく終わりなのかもしれない

これまで枯れた花を揺らす風よ
これから咲く花まで届け、届け、
闇まで届け

私を続けようと思う私をどうか
今は透明の貴方、
命濡らす涙のように
闇揺らす風のように
失った貴方らしさでこれからを歌ってほしい、どうか

より純度の高い活動の支援に協力をお願いします。