【詩】(題未定)

こんな夜にぽつぽつ泣いているあんな遠くのお月様に、ボクはまるで鏡をのぞくようにそっと触れた。
熱く凍える心を、古い風のノスタルジアに忘れてしまったみたい。
どうしようもないよお月様。
ボクらずっと置いてけぼり。
失ったかなしみを夜にそっと仕舞うように、ボクは空っぽを抱えて眠ったんだ。

そしたらおはようって朝がやってきた。
友だちみたいにあまりにも朗らかで切なくて、
ボクのいのちの全部を奪いさろうとしてくるような、そんな心地になったんだ。
ここがどこか分からなくなって、
ボクが生きる今をかき消すような、そこにいたボクを置いていく勇気を与えられたような。そんな朝だった。
おはようの声があまりにも優しすぎたんだ。

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