【詩】farewell note

本当にさようなら さようなら
私はこれまでの私を呪い続けるから
始まりのお前に渡すうた
始まりのお前を祈るうた

月を失った夜は心のようで,
無くした跡に形を知る,
ひとりは寒く寒くて,
ぼろぼろの体をまだ擦る,
ぽろぽろ零れる言葉で暖をとれたら。
無理か 無理だよな。

こんな夜なら終わっても
  花も勝手に枯れるなら

本当にさようなら さようなら
すべての始まりに私の意志はなく
私はこれまでの私を呪い続けるなら
始まりのお前に渡すうた
始まりのお前を祈るうた

ひとつ 幽かに揺らぐ灯火を。
  冬の蔓延する世界にも
ひとつ 遠い夢に得た景色を。
  壊れたものを壊れたままに
  壊れなかったものを数え
  ここまで 続けるなら
ひとつ 忘れたものを思い出して。

こんな夜だから見えた灯り
  あったかい あったかい居場所

ここまで続けられたなら,
私はいつまでも始まりを呪う。
本当にさようなら さようなら
お前のすべてを祈って,
このうたを お前に託す…

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