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詩の集合
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2024年7月の記事一覧

【詩】私を続けようと思った私をどうかいつまでもいつまでも

触れる度にこぼれていく鮮やかな貴方よ

夏のような貴方を産み落としたあの日
貴方は幼く煌めいて、形を持たない絶対の勇気
貴方をあの夏の青にそっと仕舞って、ずっと信じていた
貴方に会えたからきっと存在を赦されたよ

「生きてるよ」に疑われる時には貴方をなぞる
貴方はいつだって正しい笑顔だから、
命測る巨大な現実に目を向けたんだ

そんな貴方がこぼれてく、
雨に打たれる子犬のように
勝手に枯れる花のよ

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【詩】夏の朝

天青の微睡みにもたれ
せつない透明をキミは眺め
いつか生まれる夏の朝にて「生きてるよ」の応答を待つ

遠い暗闇から間違いのように生まれ落ち
ぼろぼろ零れる体に (それでも) 在った灯り 
これまでとこれからを慰めるように、
ボクを本当に抱きしめたら あまりに脆く
はじまりの朝に疑われてしまう

  ふわふわと強がりのボクはどうしてここにいるのかな
  冬がお似合いのボクはどうして今も生きてるの

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