22期新人王戦振り返り(中島由矩さんへの感謝)


アルパカこと中島由矩さんに感謝を申し述べたいと思います。

というと中島さんのnoteの読者の方や、私とのやり取りをTwitter上でご覧の方は「あのことかな」と思われる方も多いでしょう。

違いまーす。

中島さんがこのnoteで紹介してくれたように、私、今田孝志はfuzzカップの公式観戦記を書かせていただくことになりました。
ベスト128A~Cまでは私のnoteで非公式観戦記を書いていましたが、Dからは公式に格上げです。

そもそも私がnoteを書いてみようと思ったのは、たまたま中島さんのnoteを読んだことがきっかけでした。
読みやすくておもしろく、崩しているが制御されている文章に魅了され、何度「以下常体で」を真似しようと思って自重したかしれません。

私がfuzzカップの観戦記をnoteで書くようになると、ネタがかぶったにも関わらず譲ってくれて、公式に格上げされると自分のことのように喜んでくれ、もっと早く誘ってあげるべきだったとまで言ってくれる、他にも色々と心配りをしていただいていて、これを感謝しないわけがないだろう、という話です。

ところで、きっと中島さんも同じだと思いますが、頼まれもしないのに文章を書こうなどと思う人は大抵ひねくれているもので、予想されていると思われると書きたくなくなります。

だから書きません。
観戦記にまつわるいろいろなことで私がメチャクチャ感謝しているなどという話は絶対に書きません!

では何に対する感謝を申し述べるかというと、中島さんも私も日本プロ麻雀協会に所属する麻雀プロです。
となれば、麻雀のこと以外にないだろうという話です。

今年の4月に行われた22期新人王戦
この予選で中島さんは1131の+155.3で予選王に輝き、対照的に私は補欠復活でかろうじて本戦出場を果たしたわけですが、この私の本戦出場の影に中島さんの活躍があったことは、あまり知られていません。
(というより中島さん本人も知らない)

新人王戦予選は過去最多の239人が出場。本戦に進出できるのはここから25%くらいと、なかなかの狭き門です。
予選は3日間に分かれて行われますが、私は1日目の4月1日にエントリーしました。

同日同会場の出場者は46人。12人が勝ち上がりと説明を受けました。
しかし私はこの時運営の方の重要なひと言を聞き逃していませんでした。

「補欠はこの会場から取ります」

私は考えます。
本戦出場者60人以上のうち、1人くらい辞退する人がいるんじゃないか。
ということは実質13人勝ち上がりか、と。

そんなことを思っていると真になってしまうもので、314ときて、最終の4回戦でトップを取ってポイント微妙なところでお祈りタイム。
結果13位で狙い通り(?)補欠ポジションです。

試合後のこのツイートでは「テンパイ取ろうと思えば取れた」と書いていて、もちろんそれはウソではないんですが気持ち的には結構違っていて、
この時2着目で追ってきているのがBIG1大塚翼さん。大塚さんに狙われて追われているだけでも怖いのに、他2人は国士かメンチンかという捨て牌で、おそらく条件が厳しくてアガリに来ていない状況。親の私はアガっても連荘だから、ターゲット状態が延々に続くわけです。中盤過ぎにテンパイが入るが打点はなく「アガっていいのか、これ」状態でした。
終盤になってどうも大塚さんは手が入ってなさそうだったので、喜んでテンパイ崩して降りました。一目散に逃げ出したような感じです。なので「テンパイ取ろうと思えば取れた」はウソではないですが、だいぶカッコつけてます。

ともあれ最終戦でトップを取り、帰り道で13位になっていることを確認して、早くももう本戦出場気分。

(初トーナメントだ!)

我に返ったのは翌日でした。

「この会場から補欠を取る」とはいえ、予選は3日に分けて行われるわけで、1日目が優先されるとは限らない、というか優先されるわけがない。他の2日の結果も合わせて補欠順位が決められるのでは?

確認したわけではないので、以下すべて想像です。
これまでの例からすると、勝ち上がり者(4月1日の場合は12位)とのポイント差が一番小さい人が優先順位が上になるのでは、と想像しました。
私は0.6ポイント(600点差)だったので、残り2日のボーダー前後の差がこれ未満か以上かで、運命が変わるのだと思いました。

お祈りタイム続行です。

そして予選王が爆誕します。

でもここでは予選王のことはいったんおいておきましょう。中島さんのことはとりあえずいい。
注目は佐海さえさんです。そしてオーラスの中島さんの500-1000です。

佐海さんは同期です。確か新人研修の初日に私の隣の席で「筆記用具貸して」と言われてシャーペンを貸した覚えがあります。間違ってたらごめんなさい。

シャーペンのこともどうでもよくて、大事なのはポイントです。
ラスさえ引かなければというところで佐海さんは無念のラス。ボーダーで勝ち上がりとなった中西さんとの差は0.7ポイント。わずか700点差で本戦出場を逃したわけです。

私は600点です。私の方が佐海さんより100点ボーダーまで近い!

そして中島さんのnoteをよく読んでいただきたい。これによると、中島さんはオーラスに是非ともトップの取りたい清水さんのリーチを受け、真っ向勝負して500-1000をツモっているのです。

佐海さんの500点の支払い!

降りても通過だった中島さんが押し、出アガリでなくツモってくれたことで、私の本戦出場への道が拓けたのです!

中島由矩さん!
本当にありがとうございました!


もちろん中島さんの意図したことではなく、他のタイトル戦等でも毎日のようにこういったことは起きているわけですが、予選王が爆誕した瞬間を中島さんがnoteに描いていたことで、図らずも補欠王が爆誕した瞬間も明らかになったわけです。

このいただいた貴重な機会を活かすべく5月3日に新人王本戦ベスト64トーナメントに出場しましたが、443であえなく惨敗しました。
3回戦の親が流れたあとは何もできることがなくなり、オーラスの条件計算を堪能することもできなかったのでした。

それはともかくとして、
「中島さん。いろいろなこと、心から感謝しています」
ありがとうございました。
そしてこれからもよろしくお願い申し上げます。

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