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人生における資源投入量を見極める~志を持つ人生~実況パワフルプロ野球に学ぶ


お疲れ様でございます。

本日はデータ分析でも、病院経営戦略の話でもなく、他愛のないエッセイです。若きビジネスパーソンに読んでいただきたい、ソルジャーマインドの話です。


タイムリミットのある人生の中で何に時間を使うのか

タイトルにもあるように、実況パワフルプロ野球は人生そのものではないかと、そう思うのです。
私は、小さいころあまりテレビゲームをやりませんでしたが、スーパーファミコンのソフトで、実況パワフルプロ野球というものがありました。
野球はほとんどやったことないのですが、このゲームは楽しかったです。
このゲームの中で、自分の好きな選手を育成出来るモードがあったのです。
友達と対戦するのも好きでしたが、このモードが一番はまった記憶があります。
少年時代ですから当時は気づかなかったのですが、今になって、あぁ、これは人生を描写しているなぁと思ってしまいました。

少しこのゲームの育成モードの解説をさせてください。このモードでは、自分好みの選手を育成出来るのですが、打撃の強い選手を育てたいと思ったら、毎日打撃とウエイトトレーニングばかりやらせておけば、ホームランばかり打てる選手にすることが出来ます。
しかし、育成期間は一定期間で限られているので、その中で、メニューを計画する必要があります。
打撃はマックス強い選手が出来たとしても守備の練習を全くやっていないので、その選手を試合に出すと、エラーばっかりして、レギュラーメンバーとしては全く使えない選手になってしまうのです。代打でなら良いかもしれませんが。

何も、ゲームの話がしたいわけではないのです。
つまり、このゲームがまさに、社会人人生そのものなのではないかと思うのです。

突き詰め過ぎると、バランスが悪くなるし、中途半端だと何も尖らない。
基本スキルを固めた上で、得意分野に尖った選択と集中が必要だと教えてくれているようです。


王貞治監督も「すべて平均点の選手より得意分野で90点の選手に」とおっしゃっています。


ビジネスパーソンとしての生き残り戦略

それでは、社会人サバイバルの話に置き換えますと、

例えば、趣味が高じてプロになる人。
仕事人間で突き詰めてすごい専門家になる人。

社会人としてはある意味すごいかもしれません。
私も出来ればこういう人間になりたかったです。
要は、ビジネスパーソンとしての選択と集中ついてどこに狙うのか。ということを考えていなければ、ただ日常が過ぎていき、何の特徴もないビジネスパーソンになってしまうということが言えると思います。
藤原和博さんの理論で有名なの3角形クレジット理論のように、3つのキャリア・スキルを組みあせて、希少価値を高めるという理論。
こういうことをわかって、サバイブするのか否かででキャリア戦略が決まってくると思います。

ただ、あえてぼーっと生きる戦略もあるとは思いますので、意識高く生きることが全てではないとは思います。


全き人としてのサバイバル戦略

しかし、意識高いビジネスパーソンに陥りがちな落とし穴もあると思うのです。もちろん、全てを投げ売ってビジネスに命をかける。このソルジャー的な生き方も美しいとは思います。いろんな生き方があって当然良いとは思うのですが、現実社会はそんなに単純ではないこともあるわけです。

①選択と集中、3角形キャリアクレジット理論をわかった上での冷静さも
本当極端な話ですが、仕事がすべてでそれ以外が見えない場合、例えば、平均的な人間の生活様式がわからずに、その結果として、マネジメントスキルが欠落したりする場合もあるのではなかろうかと不安もあるわけです。
結婚しない人生もあって当然。家庭を築くか築かないかというのは良いとか悪いとかの問題ではないのですが、そういうことが脳みその中の構成比からするとものすごく低い割合となっている場合、同僚や、部下の家庭とのバランス等を配慮した業務設計が出来なくなってしまう。そんなことも起こりえてしまうと思うのです。
仕事に生きる!と思ったとしても、全き人というのは、徳を積んだ広い視野が必要で、人間としての奥深さが要り、人生観、死生観、深い道徳観も併せ持たなければ人をまとめるとか、リードする立場になれば、単にビジネススキルだけ高くでも太刀打ちできない時が来るということを申し上げたいのです。
私はどちらかというと、すごく仕事を極めているという自負はないですが、そっちの方向に近い人間のような気がします。注意しなければならないブラック無糖人間です。

②人間生活とのバランス
家庭をもった場合は、仕事ばかりではなく、家庭内でも仕事(役割)も必要ですから、仕事と家庭のバランス感覚もとても重要になってくる。家庭とは、それぞれいろんな事情はあるかもしれませんが、誰しもそのような家や施設、帰る場所での生活があっての、今の社会人生活です。そこで、家庭を築いたのであれば、今度は自分が親となって、家での生活をまとめていくことになるだと思います。
家庭という基礎基盤の上で仕事との両立を図っていくという難しい、バランス感覚が必要になってくると思うのです。こどもだけではなく、親の介護も必要になることもあります。最近のテーマの働き方改革も、こういう冷静な視点にたった、当たり前の取り組みではなかと思うのです。本当に何かを犠牲にして、身を粉にして一点突破するというよりも様々な社会生活のバランスを取りながら生きていかなければならないのが、人間という動物。


基礎工事は必要で、その上に建物を作っていく

その一方、明確なビジョンなく、いろんな職を転々としたり、選択と集中が定まっていない場合は、簡単な話、中途半端でスキルが積み上がらない。それはそれでも良いのですが、ビジョンと戦略なき社会人人生というのは、要は武器なきサバイバルということと同じです。本当に”ぼーっと生きていて、大丈夫か”ということも自問自答した上で、”いや、これで良いのだ”という答えの下に生きるのであれば、自分自身も納得できるライフスタイルになるのではないかと思います。
人生において明確な設計図を描くことは無理があると思いますが、自分の人生は何か。
自分の人生はどこへ向かうのか、という大きなフラグだけは立てておいた方が路頭に迷うことはないのだと思うのです。
中々な経験や体験がない限りは、またはそれを意識的に考えなければ、私はこれのために人生を捧げるといったような志というものは出てこないのかもしれませんが、これがある人とない人とでは、人生の燃焼の仕方が違ってくると思います。
もちろん、燃焼する人生が良く、しない人生が悪いという話ではなく、常に自分はどうありたいのか、死ぬ前にどうありたかったかと言える人生であれば、少しは人生という壮大な暇つぶしを少しはマシに生きられるのではないかと思うのです。確固たる正解というのはないのかもしれません。

人生における攻守のバランスとUSPは何か

とにかく、何が申し上げたいかと言うと、攻守のバランス感覚と自分の得意技は何ですか?
ということではないか思うのです。人生とは。

試合に出るためには、自分は何をしなければならないか。
これを社会人になったら忘れてしまっている人がいるように思うです。

何かの技術的なスキルを極めるということも、もちろん選択と集中として大事ですが、その前提条件としての攻守のバランスも必要になってくる。
攻守のバランスというのは、いろんな意味があると思いますが、
家庭生活やマネジメント、道徳観。


技術と道徳

このバランスが崩れるとせっかくの選択と集中も何も意味を持たない。

また、一方で、自分の中で、何らかビジョンがあれば、専門的なスキルではなくてマネジメントスキルを高めるのだというジェネラリストとしての選択と集中を行うというキャリアデザインもできる。

社内生活に目を向ければ、例えば上記のように志と戦略が決まっている人であれば、敢えて部署異動をプラスに変えていくような思考回路を持つことができるかもしれません。
そういう意識がないなかで、なんとなく仕事をやっているとすれば、部署異動は大変なストレスになると思います。
スペシャリスト系の人は、異動はストレスかもしれません。しかし、逆に異動対象になるということは、スペシャリストになりきれてなかったのかもしれません。

志があるのか

例えば、私はこのスキル、このスキル、このスキルを組み合わせてこんな人になりたい。という明確な人材像を描いたとして、もちろんそれが人材市場価値としての社会のニーズとマッチングしているかということも重要なのですが、それよりも大事なのは、なぜ、そういう人材になりたいのかという志があるのかということではないかと思うのです。

だから、自分は何を成したいのか。

この話は、意識高き人間の会話の中では当たり前の如く言われていることですが、志があるのか。という話。これに明確に応えられるビジネスパーソンはどのくらいいらっしゃるのかと、そう思うのです。

会社を作って、こういう社会に変えたいとか、そのようなミッション・ビジョンが自分の中に芽生えているのか、ということが最も大事なことだろうと思います。
もちろん、会社をつくってビジネスで社会を変えることだけが志ではなく、サラリーマンとしても志というのは立てられると思います。
また、一方でそんな崇高なものがなくても生きていくことは可能ですので、結局はどういきたいのか。これを問い続ける必要があるのではないかと思っています。

だから何だと

話がそれましたが、元に戻しますと、

人生とは複雑でものすごくいろんな状況が重なって一人の自分という人間があり、そして、自分とつながっている人間、社会との関係が構築されていると思うのです。

その中で、大切なことは、どんな場面でも試合に出るには自分はどうしたら良いか?
を考えておくことだと思うのです。
ベンチを温めるのもよし、試合に出るためにどうすればよいかを考えるのもよし。

複雑な、人間・物事の関係のバランスを常に取っていく姿勢と
基本スキルを身につけた上での選択と集中を行い、自分を磨き上げていくこと。
これは無意識にやっていることかもしれませんが、非常に難しい。

転げ落ちないようにバランスボールの上でバランスを取りながら、
目指すべき方向に向かって、少しずつその方向に進む。

これが人生なのではないかと思ってしまいました。
かといって、その先に何があるか、良いことがあるのか、はわかりませんが、最終的には自分が立てた志、を成し遂げるという自己満足なのかもしれません。

少なくとも、おまんまを食うくらいの生活をするためには、
濃度はあれど、そのスタイルをとっている必要があると思いますし、
人間というのはよく出来た生き物なので、誰しもそこまで深くは考えずとも自然とそのバランスを取っているのではないかと思うのです。

自分の人生を意識して、いかに全き人になろうとするか、
志を成す人生で命を燃やすのか
はたまた、静かに淡々と生きるのか。

まずは、自分で選ぶことからはじめるのも良いのではないかと思った次第です。
特に若きビジネスパーソンに読んでもらえるとありがたい。

長くなりましたが、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。