①透明な前提

無自覚である自分に気づくのは難しい。というはなし。

2020年8月、2030SDGsゲームの公認ファシリテータになった。流行りのSDGsについて学び、よちよち歩きの布教者となった。

ファシリテータになるために、3.5日間、Zoomで缶詰の講座を受講し、認定アセスメント(試験)をパスした。試験前は、お風呂に入るときまで試験のセリフをつぶやき、自分が話している様子を動画撮影し、バイオフィードバックを行った。こんなこと、何年ぶりだろうか。受験感覚が蘇った。

結果は、合格。久々に嬉しかった。子供にも「合格ったよ」と無邪気に報告したのだけれど、「へぇ~」って、”1へぇ”しかくれないので、もっとハイタッチで喜ぶのだと、指導を入れた。合格した時は喜ぶ。当たり前のことが出来なくなっている自分や家族。人間は社会的動物なんだから、食べ物や、体験や、感動や、価値観を「分かち合う」進化を遂げたはずなのに。これでは不感症だ。社会的動物失格な気がする。

これからは、合格した時は”10へぇ”以上をルールにしよう。子供がそろばん進級した時も、進学した時も、最低10へぇをお見舞いしてあげよう!10へぇに意味はあるのか?そんなんあるわけないけど笑。

でも数字で表すことには意味がある。SDGsの本質の一つが目標を見える化することだそうだ。見えると行動が変わる。確かに一理ある。「日本はSDGsへの取組みが進んでいると思わない」というインタビュー結果があったとすれば、それは相対的比較から導かれた意見。目標値が見えなければ、現状値もわからない、というロジックだ。ふむ。

さらに進んで、この目標があることで、思考停止になることもある。人間とは天邪鬼な動物だ、本当に。目標を作ったら作ったで、10へぇを達成したらいいんでしょ?という暗黙の”タスク”がコミットメントと化してしまう。なんてこった。それでは合格が陳腐化してしまうではないか。

ぼくはただ、嬉しい時に喜び、悲しい時に涙する。そんな生理的な反応を大切にしたいだけなのに。自覚してなお無自覚でいられるように。無自覚を自覚する必要があるという、堂々巡りのような大切なはなし。

2021年は、noteを書き始める初めの年。うしし。

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