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(未経験OK、6/19迄)【企業からNPOに転職をしたい人にオススメ求人】NPO法人里地里山問題研究所

いつかは地方で暮らしたいけど、仕事がない・・・そんな堂々巡りで悩んでいる人へ。獣害問題解決のノウハウを得られると、日本全国の地方で仕事を得て暮らせる可能性が高まります。そんな貴重な経験ができる求人をご紹介します。

日本中の農村が抱える獣害被害

皆さんは獣害被害という社会問題をご存じでしょうか?

多くの農山村は「獣害」という深刻な課題を抱えています。イノシシ、シカ、サルなど中・大型哺乳類による農作物被害や年間約200億円。地域の農林業に与える経済的な影響はもとより、集落内に野生動物が出没することで受ける日常生活への影響や、日々丹精込めて栽培している自家用菜園に対する食害など、簡単に金額で表すことのできない切実な「被害」があります。

地域で栽培された農作物が、山に住む動物達に食い荒らされてしまう被害です。NPO法人里地里山問題研究所(略して「さともん」)のある丹波篠山市はおせち料理で有名な黒豆の生産地です。高価な農作物が被害にあってしまうと経済的な痛手となってしまいます。

とくに農村生活において、自給自足は醍醐味です。たとえ販売目的ではなくても、昔から農村のそれぞれの家庭で日々の食卓を潤してきたものであり、生活の一部であり、また地域の高齢者の「楽しみ」「生きがい」を育む場です。獣害によって繰り返し荒らされることにより、自分の畑で収穫するというささやかな喜びが失われている状況が生じ、これまで耕し続けた畑を手放す農家が増えています。

そして、販売用の作物だけでなく、くらしと密着した農業の営みに悪影響を及ぼし、これを放置すると地域の生活基盤が脅かされる問題でもあります。

解決策はあるが、それが拡がらない現実

獣害を防ぐための対策は研究が進んでおり解決策は多くあるのですが、なかなかそれが拡がっていません。その原因の一つが地域で加速している高齢化・過疎化です。例えば、動物の侵入を防ぐために畑に電気柵を貼るにしても、広大が土地に張り巡らすのは大変ですし、定期的なメンテナンスが必要でそれを高齢者が単独で行うにはお金も労力もかかり負担が大きいです。

また、ただ柵をはればいいというわけでなく、イノシシであれば穴を掘る性質があるので、くぐられないように対応した貼り方が必要だったり、猿や鹿など動物の特徴に合わせた柵の貼り方があるのですが、そうした専門知識をもった人材がいないケースが多いです。そうなるとせっかくお金と労力をつかって柵を作ったが効果がなかった・・・といったことが起きます。

獣害被害の根本的な解決を目指す「さともん」

人口減少・高齢化・人材不足の課題が獣害被害を拡大させている原因となっているので、被害を起こす獣を駆除する対処療法を続けていても解決することはありません。そこで「さともん」は多様な人材の参画で解決を目指しています。

「獣害」から「獣がい」へ
地域に与える負の影響から「獣害」と表記されることが一般的ですが、本来、野生動物は豊かな里地里山の構成員であり地域の魅力の一つです。
私たちは「獣害」を「獣がい」という言葉に変えたいと思っています。
確実な手法で「害」を軽減するだけでなく、獣の存在はそのままに、多様な人材の参画により、新たな交流や共感を生む前向きな「獣がい対策」を推進し、地域を元気にすることを目指します。

多様な人材の参画で解決ってどういうこと?

さともんは独特のアプローチ方法をとって獣がい問題の解決を進めています。下図のように6つの段階の関係性を定義していて、参加者の関心度にあわせた関わり方をしています。

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このように段階的に参加したいと思って人が段階的に経験をしていく中で支援度を深めていけるようになっているのが大きな特徴です。

 1. しるもん:メルマガ登録
 2. みるもん:イベント参加
 3. つくるもん:オーナーになって体験する
 4. たべるもん:おいしく食べて支援する
 5. まもるもん:マンスリーサポーターになって地域を支援
 6. すむもん:移住して共に生活する

今回の求人の特徴

今回は、さともんに直接雇用される求人ではなく、丹波篠山市役所からの「さともんを勤務先」とした「地域再生協働員」(獣がい対策推進員)の公募となります。

「丹波篠山市地域再生協働員設置要綱」に基づき、市長が委嘱。地域再生協働員は、市の委嘱を受け、役務の提供等に対する謝礼として報償費の支給を受ける。委嘱期間は委嘱の日から令和 3 年 3 月 31 日まで。ただし、地域再生協働員の活動実績等を勘案し、最大 2 年間まで延長することができる。 

さらに、「勤務日数は週3日~4日。勤務日以外に副業もOK(さともんで別の市町村からのお仕事もあります)。学業と兼ねながらでもOKです。給料の他に、月額8万円の活動費も支給され、住宅借上料、車両借上料等に活用できます。」とのことで、さともんでしっかりと獣がい問題対応のノウハウやスキルを積んだり、地域でのネットワークを拡げることもできるようになっています。

時間は最長でも2年と有期ではありますが、そこでしっかりと地域になじみ、成果を出すことができれば自立して仕事を得ていくことができると思います。以下のような意志がある方にとっては最適な機会です。

未経験でもOK。専門知識よりも大切なこと。

獣害のことは全く知らない・・・そんな自分でも大丈夫だろうか?そう不安に思う方もいらっしゃると思いますが、この求人ではそうした未経験者の方大歓迎です。専門知識より大切な、地域のために貢献していきたい、地域の人達の笑顔につながることをしたい、多くの人と問題を解決する仕事をしたい、こうした意欲や思いがあることが大切です。

獣害対策の専門的な知識はなくても大丈夫です。働きながら実践的に学んでもらえますし、それよりも大事なのは、地域の課題や地域の方々の想いに寄り添い、コミュニケーションをしっかりととりながら、地域のために支援していくという気持ちや意欲です(経験なくてもしっかりとサポートします)。

獣がいの認知度は拡がっている

獣がいの社会的な認知度は着実に拡がっています。そして年齢層も若者にも拡がっています。2019年12月に第二回目の開催となった「獣がいフォーラム」では毎回、農学系の高校の部で発表がされています。

また、「罠ガール」というコミックも出版されており、さともんさんも取材をうけたことがあるとのことでした!

とある田舎町で暮らす女子高生の朝比奈千代丸。
家が農家である彼女は、畑を荒らす野生動物を捕獲するため
18歳にして「わな猟免許」を所持している。
農作物を守るため、千代丸さんは今日もクールに害獣捕獲……。
リアル農家マンガ家・緑山のぶひろが贈る、
害獣駆除の現場をリアルに、わかりやすく、そしてかわいく描いた
業界初の罠猟コミックです!

さいごに

日本の地域には様々な問題が起こっています。その中でも獣がい被害を解決するために活動をしているNPO法人里地里山問題研究所の求人を紹介しました。地域に住み込み腰を据えて社会問題解決に向き合うことは思い切らないとできないことですが、その経験は必ず次につながるキャリアとなります。

・地域主体の獣害対策の最前線に飛び込んでみたい
・サル対策の先進事例で働きながら学びたい方
・獣害対策をきっかけに、地域を元気にしたい方
・地域を支援する「関係人口」の拡大に取り組みたい方
・将来、出身地やなじみの地域で起業を考えたい方
・自分のスキルを活かして農村の魅力発信や活性化を考えたい方

ひとつでもこのメッセージにピンときた方は応募してみてください。


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