【企業からNPOに転職をしたい人にオススメ求人】NPO法人eboardプロジェクトマネージャーの業務委託
「学びをあきらめない社会の実現」をミッションに、子どもの貧困、地理的格差、不登校・学び直しなどの課題により、学習機会を損なわれている子供達に対して、インターネット上で無料で学べる環境を提供し、教育現場での活動を通して、学習面での課題解決をめざすNPO法人eboardから業務委託 or プロボノの求人をご紹介します。
求人内容
eboardで提供している学習教材の動画2000本に字幕を付けるプロジェクトマネージャーの求人です。一人で2000本の字幕をつけることはできませんので、まずはプロジェクトの資金調達を行いつつ、プロボノを集めてチームを編成し、計画を立てて進捗管理をしつつ実施していく役割です。
【募集：eboard字幕プロジェクト】eboardの動画約2,000本に「やさしい日本語」字幕をつけるプロジェクトのプロジェクトマネージャー（プロボノor業務委託）を募集しています。
◯ 届けたい対象
① 聾学校・学級の子ども達：約6,500人
② 日本語指導が必要な児童生徒：約50,000人（2年で15%増）
③ 認知や特性の観点から、字幕があることやスクリプトがあることで、学習しやすくなる子がいます。
※ 外国にルーツを持つ子は、eboardの「くだけた日本語」では学習しづらい。
※「字幕を追うのは大変なんだぞ」などなどの課題もあることはは理解した上で、なお多くのご要望を頂いております。
◯ なぜやるのか
・コロナやGIGAスクール構想で、ICT環境の普及が進みましたが、上記「届けたい対象」の子が学びやすい教材は、多くありません（ほぼない）。
・（個人的に燃えるところ）弊社の大切なメンバーのお子さんが聾学校に通っている。
◯ 業務内容
・（ここから、今から入ってもらえるとありがたい！）プロジェクトに必要な資金の調達
・字幕付与（自動文字起こししたものを「やさしい日本語」にし、漢字を学年配当に準じたものに修正する）をして頂く方の管理
・プロジェクトの成果測定や広報
◯ 期間（予定）
・字幕付与（〜2021/3/31）
・プロジェクトの成果測定や広報（2021/4/1〜）
１．NPO法人eboardとは
１－１．団体概要
社会的投資をおこなっている一般財団法人KIBOWが実施している告知の場であるキボテンにて代表の中村孝一さんが団体の紹介をしています。
2011年7月設立、2013年12月NPO法人化されています。「学びをあきらめない社会の実現」をめざして、経済的理由、不登校など学びをあきらめている子供をなくすためにインターネット環境とブラウザーがあれば学習可能なeboard事業を展開されています。eboardでは約2,500本以上の授業動画が配信されており、約6,500問のデジタル問題集が公開されています。
利用者は、公立学校やNPO、学習塾・私立学校、個人と多岐にわたっており、2017年から公立学校への無償提供を本格始動されており導入現場は250以上となっています。これまで累積250万人の利用人数、200万時間の映像授業視聴時間、1,400万回の問題回答数の実績があります。新型コロナウイルスの感染拡大防止のための休校期間中は、100万人の利用がありました。
第5回キボテンで紹介された画面から抜粋
１－２．eboardについて
eboardの説明や、利用する際の料金体系について以下のサイトにわかりやすくまとまっていますのでご紹介します。
個人の利用は無料、公的機関が利用する場合でも料金は無料です。民間機関の場合は有料となりますが、初期費用は一律無料で月額費用は50名まで6,000円、100名まで10,000円です。利用生徒数が100名を超える教育機関は、生徒が50名ごと追加されるたびに5,000円がプラスされます。例えば、生徒数が50名の民間機関は月々6,000円支払えば利用可能です。アカウント毎の価格ではなく施設毎の価格であるのがポイントです。
https://online-study.jp/5157/ より抜粋
１－３．受賞歴
受賞歴も多く、企業・国・NPOとそれぞれのセクターから履歴があります。
・NTTドコモ・ベンチャーズ、マイクロソフト、ベネッセコーポレーション主催のEdTechCampにて、NTTドコモ・ベンチャーズ賞を受賞（2014）。
・第11回日本eラーニング・アワードにて、文部科学大臣賞を受賞。
・総務省「先導的教育システム実証事業」の提供コンテンツとして採択（2015・16）
・大阪NPOセンター主催のCSOアワードにて、CSO賞を受賞（2016）
・代表理事の中村が 世界経済フォーラム（ダボス会議）の若手リーダーコミュニティ「グローバルシェイパーズ」に選出（2016）
・第１回社会課題の解決を支えるICTサービス大賞「社会課題解決部門」にて、部門賞を受賞（2017）
１－４．会計情報
会計情報も4期分公開されております。平成30年度の経常収益は1100万円、経常費用1600万円、赤字分は繰越正味財産から補填しています。複数年の会計情報をみましたが、eboardの事業収入と思われる収入が平成28年度で200万円、平成29年度で400万円、平成30年度で600万円と着実に上がってきているので、収入基盤はしっかりしてきています。事業規模拡大による人員増による一時的な赤字ではないかなと思います。
２．求人内容について
２－１．やさしい字幕とは？
今回の求人では動画2000本に「やさしい字幕」をつけるプロジェクトですが、やさしい字幕とはなんでしょう。以下のニュースにあるようにそれぞれの漢字にふりがなが降られているものです。また、難しい漢字をマウスオーバーすると意味が表示されるようにもなっています。
https://www3.nhk.or.jp/news/easy/k10012505481000/k10012505481000.html より抜粋
２－２．なぜ字幕をつけるのか？
求人内容の届けたい対象に記載しているように、学習教材を届けられたとしてもそれが読めなければ学習ができません。聾学校など障がいがある子ども達や、最近増加している日本語指導が必要な生徒、外国にルーツを持つ子ども達に対して、読めるようにするためにこのプロジェクトが始まりました。
◯ 届けたい対象
① 聾学校・学級の子ども達：約6,500人
② 日本語指導が必要な児童生徒：約50,000人（2年で15%増）
③ 認知や特性の観点から、字幕があることやスクリプトがあることで、学習しやすくなる子がいます。
※ 外国にルーツを持つ子は、eboardの「くだけた日本語」では学習しづらい。
２－３．成果測定も実施
NPO法人eboardではロジックモデルを作成しています。1人の子の変化と、拡がりの変化の2領域を事業成果（Outcome）として、成果測定をされていると思われます。今回のプロジェクトもこれまで読めないことで教材を利用できなかった子ども達が、教材に字幕をつけることでどのような変化がでるのかをはかることになります。
2018年度事業報告書から抜粋（クリックすると報告書が表示されます）
２－４．プロジェクトの資金調達
今回はプロジェクトの資金調達もできればやってもらいたい旨の記載があります。会計情報をみると寄付金額は平成28年度が150万円、平成29年度が950万円、平成30年度が180万円という状況でした。
過去にクラウドファンディングの実施履歴があり、それを見ると団体の支援者からの寄付は通常時で60万円～150万円程ある団体だと想定できます。なので、それを活かして寄付集めや助成金申請で100万円～200万円は集まる可能性は十分あります。
クラウドファンディングや寄付集めについて様々なところで紹介されていますので、そこで勉強すればなんとかなりますし、難しかったら私もファンドレイザーの紹介やコーチングなど協力します。
２－５．申し込み
応募は団体ホームページの問い合わせよりしてください。
さいごに
NPOでは人的リソースが限られているので1人で広範囲の業務を行います。今回の求人でいうと資金調達、広報、人を集め、字幕付け作業、全体の作業進捗管理、事業評価等を担当します。これが企業だと広報、営業、経理、サービスと分業するので複数人で関わることになり、全体感が見えない、何のためにやっているのかわからない、組織の歯車の一つなのでモチベーションが下がる等のモヤモヤにつながります。聾学校の子どもや、日本語指導が必要な子ども、外国をルーツに持つ子どもに学習機会を提供する明確なミッションをやり切ることに心に燃えるものを感じた人は、是非挑戦してもらえたらなと思います。
また、いつかはNPOに転職したいと思っているが、いきなり企業を辞めてNPOに転職するのはリスクあるな・・・と感じている人は、今いる会社が副業やプロボノが可能なところであれば、こうした案件で経験を積むことでNPOについて理解が深まりますし、NPOに転職する際に実績があると有利になります。こうした機会を是非活かしてください。
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