スクリーンショット_2019-05-20_23

SAIHATEで考える2020年からの日本

三角エコビレッジ サイハテ
通称サイハテ村。
ひょんなことからエスプレッソマシーンを勝手に贈りつけるというクラウドファンディングを立ち上げることになった思い入れのある場所でもあります。

サイハテ村のコンセプトとクラファンを始めた理由を説明したいところですが、今回は省略。
今回、久しぶりにサイハテ村を訪れて思ったことを書いてみます。

サイハテ村は次世代コミュニティの雛形

これから求められるコミュニティって何だろう?
自分も地元の奈良で(村のような)コミュニティを作りたいと思っているので、よく考えるテーマです。
そのテーマの一つの雛形となるのがサイハテ村なのは間違いありません。

そして2020年以降の日本を想定した時に必要になるのは新しいコミュニティの形なのも間違いありません。
本記事の文脈に合わせるとコミュニティは人の受け皿と表現した方が適切でしょうか。
とにかく人が集まっている場所。
ただし、2020年までに通用する価値観とは異なる文化で営まれている必要があります。

そんな次世代のコミュニティ。
具体的に何が必要になるか。

・人が流動的である(定住・一時滞留・訪問)
・コミュニティ内で生きていける(食物の確保)
・コミュニティ内で経済活動が可能である

ざっくり挙げると、この辺りがポイントになります。
終身雇用も年金も当てにできなくなるので経済活動の常識が変わる影響力は大きいでしょう。
退社を余儀なくされる人も増えるので、一生同じ場所に住む(持ち家の購入)メリットも薄くなります。
いざという時の為に移動できる備えの方が重視されるのは間違いないでしょう。
例えば拠点が二ヶ所あると天災や気候変動に対する備えにもなります。

サイハテ村は、これらのポイントを完全ではないにしても満たしている点で雛形と言えると思っています。
今後はエコビレッジでカテゴライズされるコミュニティの重要性が認知されることからも、益々サイハテ村の動きは注目されるでしょう。

コミュニティにおける経済活動

特に重要になるのが経済活動です。
経済活動に関してはサイハテ村も過渡期ではあるものの、色々な取り組みをしています。

パソコン一台で稼ぐことができれば理想的ですが、それ以外にも余地はあります。
農作物の販売や工芸品etc.の創作物の販売。
習得したスキルを教える教室やワークショップ。
基本的に現在の社会における経済活動と変わりありません。

ただし、コミュニティへのアクセスが良くなければ工夫は必要です。
コミュニティ外へ出向いて働いたり集客に力を入れたり。
外部からの人の訪問が不可欠なものは、違う稼ぎ方を取り入れる方が賢明な場合もあるでしょう。
いずれ、経済活動に対しては工夫が求められます。

また、コミュニティ内で価値が循環する仕組みも必要です。

A家では野菜
B家では家畜
C家では穀物

このように価値が分散されていると、物々交換が成り立ちます。
お金を介することのない価値交換。
食べ物に限らず、価値の交換が成り立っていくとコミュニティとしての成熟度が増していきます。
通貨に対するリスクヘッジにもなります。
コミュニティ外の環境に影響を受け難くするためにも、コミュニティ内の価値循環は課題と言えるでしょう。

新しいコミュニティを見据えたこれからの経済活動

コミュニティを前提としなくとも、百姓のように色々な仕事を持つ人が増えることは間違いありません。
副業を推進する潮流もあります。
これからは自分というリソースを活用して経済活動する創意工夫が求められます。
その工夫の末に複数の仕事を持つのは自然なこと。

一億総クリエイター時代。クリエイターとしての生業。
一億総百姓時代。百姓としての生業。

言葉は違えども、同じことです。
全ての人が価値創造をしていく。
時には与えられた仕事をするとしても、自らが価値を創ることもできる。
これは日本人に課された喫緊の課題とも言えます。

そして、この課題に取り組んでおくと、新しいコミュニティの形が浸透してきた時に対応し易くなります。
プログラミングを覚えてレンタル農園を始めてみるような準備です。
もちろんプログラミングで稼ぐことも農園で作物を収穫することも簡単にはいかないかもしれません。
だからこそ、自分というリソースを経済活動に結びつける創意工夫は早く始めるのが良いでしょう。

何を捨て、何を残し、何を取り入れるのか

新しいコミュニティへの対応。
これが2020年までの宿題としたらどうでしょうか?

・持っている物を減らしてみる
・自分が創造できる価値を大きくする取り組みをしてみる
・第二の拠点をつくる準備を始めてみる

経済成長が当たり前だった時代には、知識と教養と名刺を武器に渡り歩くことができました。
知識や教養は変わらず大切ですが、名刺は突然ボッシュートされるかもしれません。
名刺の代わりに何を武器にして生き残っていくのか。
オリンピックが終わるまで1年と2ヶ月と少し。
今年は正念場かもしれませんね。





この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?