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TVチャンピオンに出た頃の話

「TVチャンピオン」と言う番組をご存知だろうか?90年代〜00年台初頭にテレ東系列で放送されていた競技型番組でフードファイターの小林尊氏やさかなクンを輩出した番組として有名だ。未だにこの時の話を尋ねられる事が多いので記憶がある内にここに書いておきたいと思う。

ヤング私とiMacグラファイトG3。(公式サイトより)画像解像度が今では味わい深い。

遠い昔、SNSもYoutubeもブログもない時代、1998年頃・・・・。今で言うweb1.0時代の話だ。当時ネット上はHPや掲示板オンリーで(恐らく)自分でHTMLを打ち込んだり簡易な制作ツールを駆使したりしてwebサイトを作成していた。インターネットが脱黎明期をした頃でようやく常時接続のサービスが普及し出した頃だったと思う。Amazonが日本でサービスを開始したのが2000年らしいのでオンラインで物を買うのが「そんな恐ろしい事出来る訳がない・・」とみんな感じていた時の話だ。因みに初めて私が買ったパソコンは初代iMacで、この時多くの人がUSBという言葉も初めて知った。動機はシンプルで当時流行していたDiabloを皆んなとオンラインで遊びたかったから。である。

そんな時代で新しい物好きの私は何とかしてインターネットの世界に首を突っ込みたく何を発信するか日々模索していた。当時からコンテンツは生モノで日々の更新が重要な事は理解していた。そしてなるべく継続出来そうで引き付ける内容と言えば有名人の似顔絵しかない!と考えた。似顔絵は見て描くだけだし頭を使わなくて良い。それに絵に興味はない人でも似顔絵には興味があると踏んでいた。ではどうやって観てもらおう?毎日更新する予定だったので以前描いたものが埋もれない様な構成を考えた。階層は浅い方が良いのでページを開いた瞬間目を引くレイアウト・・・!そうだ!卒業アルバム形式にしよう!と言う事でサムネイルをズラーっと陳列する形にした。

こんな感じでズラーっと600人!

それからHPを公開して2か月も経たない内だったろうか・・テレビ東京からメールが来て次回行われる「似顔絵職人選手権」に出演して頂けませんか?との打診があった!時期を確認すると、丁度「ゼルダの伝説・ムジュラの仮面」の開発追い込み期間だったので一度は断ろうと決断したのだが、せっかくのチャンスだし一応プロデューサーやディレクターに相談してみると前向きに検討して頂けるとの事だった!しかも放映日を確認するとなんと「ムジュラの仮面」の発売日ではないか!そこで広報も絡んできてプロフィール撮影に社内でも撮影しようと言う事になった。

もちろん開発室は撮影できないので資料室を開発室に見立てて似顔絵を描いているシーンを撮影し、似顔絵がキャラクター造形にも役に立っているとゲーム画面を交えて紹介された。まあまあまあまあ、似顔絵からキャラクターが生まれたと言うのは全くの嘘ではないが、プロフィール撮影で描いたタモリやさんまから生まれたものは一つもない。結局1週間東京に滞在し様々な戦いを繰り広げ、なんと決勝まで残ったのだ!詳細は未だ生き残っている下記のリンクで確認して頂きたい。

後日談があるのだが同じく出演したタナカさんが当時、京阪百貨店の広報の方で百貨店やイベント会場で似顔絵やるので手伝って!とあのゼッケンをつけて(TVチャンピオン出場者による似顔絵はいつも大盛況だった)何度も強制連行された話は任天堂にはナイショだ。

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