SaaSを管理するという仕事を無くす、「Admina AI」を公開しました。
最近ChatGPTをはじめとする、AI周りの動きが早すぎて毎日更新される情報に溺れております、MFiの今井です。
これまでの仕事が、生活が大きく変わっていきそうなことをヒリヒリと感じて、同時にワクワクしています。
マネーフォワード Admina (以下Adminaと呼びます)でも、AIを利用した機能を発表します。
Adminaのデータを活用するには
Adminaは各SaaSに紐づく膨大なデータを保持しています。社内で利用しているSaaSの数が多いと、それに紐づく一つ一つのデータも多い、そうすると全体感が見えなくなってきますし、うまく活用することも難しくなります。
一つのSaaSを取り上げても、Admina上には
アカウントリスト
支払い情報
契約
外部ファイル共有の状態
ライセンス情報
利用度
領収書/請求書
といった情報がすでにあり、今後も取得する情報のバリエーションは増えていきます。
近いうちに溢れる情報を上手く活用したり、操作したり、というのが難しくなってくるのが簡単に想像できます。
日々溜まっていくこうしたデータを、上手く活用していきたいところです。そこで、大量かつ多様なデータを活用できることを目指して、Admina AIは生まれました。
Admina AIの概要
概要を理解できるLPがありますので、まずはご確認ください。(結構気合入ってます)
1. テキスト入力でのSaaSデータの呼び出しと操作
まず1については、Admina AIが有効になると、以下のようなプロンプトが表示されます。ここに自然言語で各種操作やデータへのアクセスが可能になります。
例えば、
「Slackにあるゲストアカウントを表示」
「Githubの非アクティブなアカウントは?」
「社内で一番利用されているSaaSは?」
「GWSの2023年の費用は?」
「Zoomのライセンスの数は?」
というような情報を取得することができます。他にも
「Boxを同期してください」
「Jiraから〇〇さんのアカウントを削除してください」
「全てのSaaSから〇〇さんのアカウントを削除してください」
といったような操作実行も可能です。
これまでだと、
Adminaにログイン
サービス画面にアクセス
各SaaSの個別の画面にアクセス
目的のSaaSを探すをリストから探す
目的のSaaSを検索する
各種情報タブにアクセス
欲しい情報を得る、または操作を実行
とたくさんのステップを経る必要がありましたが、Admina AIを使えば、
Adminaにログイン
プロンプトにやりたいことを入力
欲しい情報を得る、または操作を実行
というようにステップが省略されます。また、社内のSaaSを横断しての探索的な調べ方ができる事も特徴です
2. 取引データからのマッチング改善
Adminaでは、会計ソフトと連携することで、SaaSの支出額を取得することができます。「あのサービスの費用いくらだっけ?」というのは意外と知るのが難しく、領収書を見るとか、サービスにログインしてチェックするとか、結構手間だったりします。そんな時に、Admina上でさっと確認できる、地味に便利な機能です。時系列でも確認できます。しかも見込みではなく、実際の支出額です。
また、社内のSaaSをリストアップする、という時にも(これが実は多くの会社で難しいポイントです)少なくともお金を払っているSaaSは一気に見つけることができるので、全体把握という意味でもとても便利な機能です。
が、一つ問題がありました。
取引データを利用するため、ある取引をSaaSの支払いかどうか、という点でマッチングさせる必要がありました。取引データはクレカもあれば請求書もありますので、サービス名が表記揺れすることがあったりと、このマッチング精度を挙げていくのはなかなか難しかったりします。
これまでもロジックベースのマッチングルールを地道に改善して90%程度まで精度を上げてきましたが、Admina AIの利用により、この精度が99%近くとは言えないですが、それにかなり近い水準になります。
これまでよりもより精緻にSaaSの費用を可視化し、支出からSaaSを検出できるようになりました。
これから
ご紹介した内容は、Admina AIの始まりにすぎません。AIの進歩により、私たちの仕事の仕方もどんどん変わっていくと思います。
実際に私も日々色々なツールを利用する度に自分の生産性が拡張されていくような実感を得ていますし、何より楽しいと感じています。
将来を想像することは難しいですが、例えば以下の記事がよく参考にされます。
テキストで言えば、2025年には平均的な人を超えた文章を作れるようになり(もう超えている部分もあるような気もしますが)、2030年頃にはプロのライターよりも文章が上手くなるそうです。
画像でもプロのデザイナーを上回るし、コードでもテキストからプロダクトを生成し、エンジニアの能力を超えるそうです。
やばいですね、どうなってしまうんでしょうw
おそらく今我々が提供しているAdminaも2030年には全く違ったカタチになっていると思います。SaaSを管理するとかとか、そんな仕事もあったよね、くらいになっているかもしれません。
いい未来じゃないですか。
そんな未来に向けた第一歩として、Admina AIはスタートを切りました。
6月以降で段階的に提供を開始する予定です。ぜひ、Waiting Listに登録して、お試しいただければと思います。
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