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お弁当はおかずが少なくても充分幸せ

hitotemaさんで「#今井真実さんの思い出レシピ」という連載が、隔月で始まりました。

初回に書いたのはお弁当レシピ。
これは母が入院した時の思い出レシピです。

思えば、高校には普通に食堂がありました。
なのに、毎日お弁当作りを欠かさなかったのは、「意地」があったかもしれません。

母に対しては、元気でちゃんと滞りなく、いつもの通りやっているから安心して。という気持ちであったし、もしくは父や兄に「私はちゃんとやっているんだからね!」という無言の圧力だったような気もする。
病気への不安や、日々の蓄積される疲れに、前向きであれ、後ろ向きであれ、「お弁当作り」が一つの支えであり、楽しみだったのだ。

さて、コロナ以前は私は週に1回のボランティアの時にお弁当を作っていた。これも思いの外楽しかった。
そう考えると、出鱈目にさっとお弁当を作るのが好きなようだ。

基本的に私のお弁当は乗っけ弁当。仕切りも使わない。その方が楽ちんだし、丼と白ごはんの間のようで楽しい。
おかずは基本的に作るのは1品か2品。小さなフライパン、もしくは電子レンジ。これはもうお決まり。じゃないとしんどくなる。
あとは冷蔵庫の残り物を乗せたり、乗せなかったり。でも梅干しは欠かせない。
思えばこのスタイルはもう高校生の時に確立させたのだな、と気づく。

会社員時代のお弁当、これはよく皆に驚かれたのだけど、クスクスが定番だった。
鳥のトマト煮込みを常に作って冷凍しておいたので、タッパーにそれを解凍もせずに放り込む。
お昼には、会社に置いているクスクスを何さじかトマト煮込みの上に載せて、電子レンジでチンするのだ。


今、1人でお昼ご飯を食べる時だって、何品も作ることはない。
だから、お弁当だってそんなにおかずを作らなくても良いんじゃないかしら。少し冷たくて、ほんのりご飯に染みたおかずはいつもと違う顔を見せる。それも面白い。
1品、2品のおかずでも十分に美味しくて楽しいものだ。




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