料理と毎日　11月12日〜11月18日　

11月12日（日）雨

朝起きるととても寒い。明日からの出張の準備をする。福岡で行われるフードスタイル２０２３でオージービーフの仕事。
昨日色々と買ってきたものを荷解きしてトランクに詰めていく。先日のオーストラリアの旅からパッキングがずいぶん上達した。
スーツケースは新しいものが昨日届いた。真っ白で部屋に置いている時も、圧迫感がない。年末の自分へのプレゼントと、これからもいい出会いのある旅ができるようにと奮発した。家の光の磯部さんにスーツケース届いた！と写真を送る（先日新宿でちらっと下見をした時ついてきてくれていたのだった）

午後からは美容院へ。出張前に行けて良かった。気分もすっきり。

ローストビーフで作ったビフカツ
切り干し大根のお味噌汁
千切りキャベツ

オージービーフのローストビーフを２kg焼いたので、最後、ビフカツ仕立てに。
めちゃくちゃに美味しい。肉汁の流出もなくていい。

11月13日（月）晴れ

朝５時半に起きて、二子玉川に送ってもらう。羽田までの直行便があるのでとても便利。バスに乗ってうとうとしていたらあっというまに空港に到着した。
搭乗手続きをしているとき、1人で飛行機に乗るのは独身の時以来だと思い出した。この間はハルクがずっと一緒だったし。
売店で買った天むすを食べて、ブギウギを見る。ふわふわとした気分。

飛行機に乗って、kindleで本を読んでいるとあっという間に福岡空港。ホテルにチェクインしてから書店さんに回ろうと思っていたら、なんと空港からホテルにスーツケースを送ってくれるというサービスを発見。身軽になってすぐに書店さんにお伺いできた。天神にあるジュンク堂さんと博多の丸善さん。ジュンク堂さんでは色紙に、丸善さんでは本に。お近くの方はどうぞぜひ！
マリンメッセに到着してからは、設営。備品の設置や明日の打ち合わせ。オージービーフマイトになってから初めての仕事なのでとても楽しみ。夜は中洲で鶏皮を食べて、そのあとドンキで足りない備品やキッチン道具の買い出し。

ホテルまでの道がとても綺麗で、インスタのショートにUPしたら、いろんな国のシェフから「福岡にいるの！？最高だよね！」と連絡をもらった。みんなよく知っているね！

11月14日（火）晴れ

朝起きて、土曜日に久しぶりの友人からメールをもらっていたことに気づく。思い出してくれてうれしい。
ホテルから待ち合わせのコンビニまで歩いていると、昨日のイルミネーションの場所。光っていない今も、なんだか愛おしく思える。

1日中ステーキを配る。時々つまみ食い。最高に美味しい。今回はロングとショートとグラスフェッドのサーロインの食べ比べ。お昼ご飯はコンビニのおにぎり弁当にこのお肉を乗せてもらった。最高。
お肉を配っているとみんなが幸せそうで、私も満たされた。

夜ごはんは地元のシェフが予約してくれた場所。美味しいものを作る人は美味しい場所を知っているなあと思いながら。1日中立ちっぱなしだったからビールが沁みた。

ホテルの部屋に戻って、夜もう一度コーヒーを買って散歩に出る。寒くなくちょうどいい。光も綺麗だけどしばらく川を眺める。小さい子供連れの外国人の親子がいて交代で撮影していたから「写真を撮りましょうか？」と話しかけた。

11月15日（水）晴れ

今日は最終日。昨日と変わらず、ステーキを配りまくる。作家の大木亜希子さんが取材にわざわざ東京から来てくれたり、ファンの方々も来てくれてとても嬉しかった！本当に幸せ。
今日もお昼ご飯におにぎりにオージービーフのステーキを乗せて食べた。グラスフェッドおいしい。お肉はやっぱり元気が出る！

夜は居酒屋で九州料理を堪能して、〆にラーメン。完璧な博多の夜。ホテルに戻りがてら、出会い橋をまたひとりで散歩。イルミネーションは今日も綺麗。

11月16日（木）晴れ

朝、航空会社に手続きをして、飛行機を早めてもらう。夫が仕事で遅くなったようで、息子の体操教室のお迎えに間に合わせるため。急いで空港に向かい、娘からリクエストされていたお土産をたくさん買う。空港内で念願の柔らかいおうどんを食べた。行く前に教えてもらった焼きうどんのお店に行けなかったなあと残念に思う。

飛行機に乗った途端寝ていたようで、起きたら羽田だった。テレポーテーションの気分。バスに飛び乗り、乗り継ぎ、息子の体操教室のお迎えに間に合った。ゲームにもちゃんと参加したけど、息切れするほど疲れてしまった。

空港で買った水炊き。咄嗟の判断の私いい仕事したね。

11月17日（金）晴れ

朝イチで打ち合わせ。
溜まっていたメールの返信、原稿書き。スケジュールの見直し。レシピを考える。
一度はOKを出していた原稿をもう一度推敲させてもらう。最近、エッセイを書くのが好きかもしれない。吐き出したい感情がもう止まらないような気がする。
「忙しいということに罪悪感を抱くのは母親だけなのか？」
「子供が不調のときに父親は自分を責めるのか」私は私を責める。なぜだろう。

私自身のことをなかなか考えられない。自分がどう生きたいのか。どういう道を歩みたいのか。のらくらりといくしかない。元々計画立てるのも苦手だし。

秋刀魚の塩焼きに福岡空港で買った明太子
スーパーのお寿司
あまり野菜となめこのお味噌汁

11月18日（土）雨

撮影をしなければいけないのに、どうにも体が動かない。起きては横になり、結局一日中眠り続けた。撮影するのかしないのか、あまりにぐずぐずしていたから、夫にごめんね、と言うと、思い切って寝た方がいいと言われる。
一応レシピは作れたし、英語の勉強もできたけど、ずっと意識が朦朧としている1日。
夜、買い出しのために家を出て歩いてたら調子が良くなり、ほっとした。私、歩くのけっこう好きなのに、そこに至るまでが８時間くらいかかっちゃう。

試作の鶏のスープ
明太子ご飯

今週のvoicy

掲載情報

別冊文藝春秋に連載しているエッセイ「ひとりでまんぷく」

第４回が更新されています。「オージービーフマイト」の研修で訪れたワンナビアステーションで過ごした時間について書きました。

オージービーフマイトで過ごしていた日々で「さみしい」と思うことはなかったのだけど、ワンナビアステーションでは初めて「たった1人の自分」ということを感じ、それは、とても奇妙で解放されたような安らかな感覚でした。