料理と毎日 3月26日〜4月1日
稲田俊輔さんとトークイベントを行います。
ぜひお越しいただけると嬉しいです!
3月26日(日)雨
午前中に買い出し。えらく大ぶりの牡蠣が売っていて、どうするどうする?興奮しながらカゴに入れる。赤ちゃんのお手手ほどぷっくりしている。これは今夜はカキフライ一択でしょ!とほくほくしていたのに、お肉売り場にそっと戻り結局豚肉まで買った。いいのいいの。トンカツとカキフライ定食だなんて最高すぎる。夜までずっと嬉しい気持ちでいられる。
帰ってきて、すぐにレシピ原稿の撮影。
春キャベツを使ったサンドイッチのレシピ。かなり美味しくてお気に入り。良いものができた。びしっとスパイスを効かせたのに子供にも好評で意外だった。
午後からはエブエブを1人で見に行く。
こういう映画は決まって夫と行って、終わった後に感想をああだこうだと言い合いたい。しかし春休みでずっと子供達いるし行きたい時に行っておいたほうがいいよ、と諭されて、それもそうねとネット予約をしたら残り数席
だった。
映画館は熱気にあふれていた。アカデミー賞直後で期待値も高まっていたのだろう。
アメリカに暮らす中国人女性がマルチバースの渦に飲み込まれ、ユニバースを飛び越えながら敵と戦っていく。荒唐無稽で、途中私は生理的に耐えられずで目を覆う場面もあった、アクの強さに揺さぶられ、まさにカオス。そういや「スイスアーミーマン」もめちゃくちゃだったものね。
ここで生きる自分も、あの時違う選択をした自分も否定せずに丸ごと愛すような映画だった。
嫌なこと、おかしいと思うことには戦い、敬意を持ちお互いを認め合う。
勇気を出して対話をする。その時に一番戦うべきなのは「不可能だ」「わかりあえない」とあきらめて決めつけてしまう自分の心だ。
ウェイモンドも戦っていたし、ジョイは戦いの果てに虚無にうちのめされていた。それでも、大切な人を失わないためにはどうすればいいのか。エヴリンに重ね、最後には涙、涙だった。
家に帰ったら、寝室がシアタールーム仕様に改造されていた。
3月27日(月)晴れ
午前中に打ち合わせ。撮影日のご相談でご調整していただく。申し訳ない…そして本当にありがたい。
そのあと病院に急いで行き、薬をもらう。
春休みのペースに慣れていない。病院に行っていたら、もう12時をまわっていた。普段なら別にいいのだけど、子供達がいたらそういうわけにもいかない。自分の仕事ややる事は変わらずあるから、否応にもバタバタする。
午後から娘は塾、息子は学校に遊びに行ったので、仕事を一段落させてジムに行く。
夕方息子を迎えに行き、家に戻ると夫がちょうど帰ってきた。
3人で公園にぶらぶらと桜を見に行くことに。花はなかなか散らず、ずっと保っている。今年の桜は可哀想だと思っていたけど、強く美しい。
ちょうどご近所の友人にも会い、ちょこちょこしゃべって楽しかった。私は相変わらず学校のことを知らないなあ、と思う。
3月28日(火)晴れ
早くもお昼ごはんにネタ切れ。娘のバーキンにしよう!の一言で弟も狂喜乱舞。姉弟で勝手に盛り上がってハンバーガーに。
ずっと進んでは戻りを繰り返していたエッセイを納品。これ、毎月続くのね。本当ですかね、私。エッセイとレシピ、違う体力を使っている。
息子を児童館に迎えに行き、習い事へ。待ち時間に自分もジムへ。福島に日帰り出張に行っていた夫からラーメンを買ったよ、とLINEが入っていて、息子とラーメンには餃子だよねと意見が一致。お惣菜を買おうとしたら、息子がこれだけじゃ足りないと言う。作るのは面倒だからやだよ、とごねてたら「ぼくがつくるから!おねがい!」と譲らない。仕方なく、家にあるお野菜で20個だけなら良いかと思い作ったら、おいしいのなんの。息子得意の小籠包型でも問題なし。感動してしまった。
3月29日(水)晴れ
見ないふりをしていた請求書作業にとりかかる。
事務仕事は億劫だけど、やり始めると達成感がある。
夜「イニシェリン島の精霊」を見た。ついこの間公開されたと思ったら、もうディズニープラスで見ることが出来た。
コリンファレルは急に絶交されてずっと困り顔だし、コルムは優しいんだか狂気に満ちてるんだかユーモアがあんだか、バリーコーガンはいるだけで何かしでかしそうでざわざわするし、もうずっと気が気じゃない。
風景が美しい、ロバかわいい。そして不穏。
コリンファレルと私が同じ立場ならどうしようもなくやり場のない恥ずかしさと悲しみに立ち直れないだろう。
そして私がコルムだったらやっぱり毎日絶望しそう。
美しい風景だな、と呑気に見ていた自分は無責任かもしれないなあとヒリヒリした。
3月30日(木)晴れ
午前中ハーブの作業に。お花見に少し参加してお団子をもらう。
娘は塾、息子は児童館に行ったので、夫と街の風景の撮影を兼ねてサイクリング。
この時期成城は、どこもかしこもピンク色の花びらに包まれている。
街のエッセイを書かなくてはいけないのだけど、この街はもうあまりに居心地が良く、なんでもあるし、なんにもない。
しっとりとした上生菓子のような街だ。
3月31日(金)晴れ
午前中、庭の植物の整理。
木の芽も絶好調。たくさん収穫できて嬉しい。
いつものコーヒー屋さんまでドライブ。
ジムに行き、満を持してレッドロブスターで夜ご飯。
山田詠美さんのロブスターとバターの描写にいつもうっとりしていて、いつかいつか食べたいと思っていたのだ。(無論エイミー先生が描く世界にレッドロブスターが出てくるということではありません)
でも、ロブスターって結構お値段するでしょう…?
迷ったけども、うーん…「フライパンファンタジア」と「今井真実のときめく梅しごと」のダブル校了があったし…なんか頑張った気がするし!と理由をつけて行くことにしたんです。
だって山田詠美さんの小説を読んでロブスター食べたいと思ってからもう25年は悠に経ってる。思いついたが吉日よ、きっと。
そんなわけでレッドロブスター。憧れの指をべたべたにするほどのバターソースだ!と喜び勇んでいたら…なんと子供たちの却下でマヨネーズの黄金焼きに。まあいいか…うーんでもなあ…ここまで来たのに…とはいえ高いし…と夫にこの話をしたら、いいじゃんいいじゃんもう半身食べようよと注文してくれた。そうだよね、いいよね。ずっと憧れ続けてたんだもの。
ようやく、私はやっと夢のロブスターとバターソースを実現できたのでした。小説のようには到底程遠い色気のないテーブルだったけど、満ち足りた夜を過ごしました。
肝心のロブスターの写真はありません!びっくり。パイみたいなピザが美味しくて、昔熱海で食べたピザに似ていたねえと私がいうと、家族の誰も覚えていなかった。
4月1日(土)晴れ
病院と読書。
本当は千葉で稲の種まきだったけれど、夫と息子だけ行き、私は娘が塾のためお留守番。
吉川トリコさんの「余命1年、男を買う」を読了。一気に読んでやめられない。とびきりキュートなのだけど、誠実で真摯。もう一度最初から読みます。
娘と2人だったのでチゲを作って食べました。
今週のvoicy
掲載情報
ESSE5月号で「1ヶ月献立」2週間分を担当しています
マネするだけで時短・節約・ヘルシー・使いきりがかなう!「あたらしい1か月献立」
私は時短、節約を担当しています。ヘルシー・使いきりは藤井恵さんです。
この豚汁すっごくおいしいので、ぜひご覧ください。