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withコロナな「新しい登山様式」を模索~日帰り編(1)~

少しずつ日常が戻り始めましたが、今後はコロナとどう向き合って生活をしていくか?といったフェーズに移ってきました。スポーツ界では各競技ごとにどのように再開していくかを検討している最中ですが、「今まで通り」ではなく「新しい様式」へと変えていく必要があるでしょう。登山もまたしかり、です。

まずは「日帰り登山」を再開する中で、どのような様式がいいのか、模索してみました。

体調管理

体調管理は言うまでもありません。登山に限らず、旅行でもイベントでも同じことでしょう。

過去2週間、風邪などの症状はなかったか?
家族に風邪などの症状はなかったか?
当日の朝、熱はなかったか?

続いて登山中の対策です。一般的に日常生活の中で言われている、基本的な3つの対策
①手洗い・手指消毒
②距離をあける
③マスクの着用

について実践してみます。

感染防止対策①手洗い・手指消毒

山の問題点の1つが「水道がない」ことです。したがってアルコール消毒液、ジェル、ウェットティッシュなどを各自で持ってきてもらい、出発前(集合時)、昼食前、解散前に手を消毒しました。

一方、「休憩の度」にはやりませんでした。休憩の際には汗を拭いたり、水分を飲んだり、行動食を食べたりします。本当はその都度消毒をした方がいいのでしょうが、「毎回というのはなかなか大変だな」というのが実感です。

また、一般的な登山では「接触感染」というシーンを考えてみました。木道や橋の手すり、ベンチ、木の幹、岩、ロープ、はしご、くさり、方位盤など大勢の人が触るものがないわけではありません。特に手を使って上り下りするような場合、たいていみんな同じ所を掴むものです。これらを介しての感染があり得るのだとすると、対策は大変です。

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感染防止対策②距離をあける

今一番気をつけていることがこの「距離をあける」ということです。これが一番現実的で効果的な対策だと思っているからです。
もともと登山では前の人とぴったりくっついて歩くということはないので、少なくとも1~2mは間隔があいています。顔が向き合っていることもありません。日常生活同様「くしゃみやせきをする際には口元にハンカチを当てる」などのエチケットは必要でしょうが、歩いている時はあまり気にしなくてもいいように思います。

ただ、登りではどうしても息が上がり、呼吸が激しくなることがあります。そうならないために、ペースを落とすといったことをこれからは意識する必要があるように思います。
また、登山口、休憩地点、山頂などでは「」になりがちなので注意が必要だということもわかりました。そもそも山中ではそんなに広い場所が取れないことが多いのと、皆さん開放感で気が緩んでいるからです。

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一方、危険箇所を通過する際に、手を貸したりサポートすることがあります。このような場面では躊躇しないということも、改めて認識しました。感染しているかしていないかわからないコロナ対策よりも、目の前の安全管理の方が優先順位が高いからです。

感染防止対策③マスクの着用

個人的に一番試してみたかったのが「マスクの着用」でした。スポーツ庁では「運動中は息苦しくなるため、距離をあければマスクは不要」としています。また厚生労働省は熱中症を防ぐため「屋外では状況に応じてマスクを外す」よう呼びかけています。

私も「マスクをしての登山は無理だろうな」と思っていました。ただ、「ネックゲイターや手ぬぐいならどうだろうな」というのが気になっていました。マスクよりは通気性があるように思ったからです。

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気温20℃の中、標高1,600mの山で、口元に手ぬぐいを軽く巻いて登ってみました。息が切れない程度のゆっくりペースで。それでも「息苦しくて無理」というのが私の実感です。さらに気温が上がれば熱中症の恐れが、標高が上がれば酸欠の恐れがあるでしょう。心肺機能への負担も大きく、血圧が上がるなどリスクが大きいです。
口元を何かで覆っての登山は、決してお勧めしません。

まとめ

登山は「長時間におよぶ」「運動強度が高い」運動のため、今まで以上に体調管理に気を配ることが大切です。風邪気味だったらやめる、という判断を必ずしてほしいです。

そもそも登山は山の中なので、感染リスクという点に関しては少ない気がします。ただ「水がない」「狭い道でのすれ違い、休憩地点、山頂では密になりがち」という点に気をつけ、人との距離を意識することを忘れないことが大切でしょう。一番の落とし穴は「開放感」な気がします。

これからも「withコロナな新しい登山様式」を模索していきます。当面は日帰り登山になりますが、泊まりになるとまた違った注意点が見えてくるでしょう。また都度記事にまとめていきます。

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