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「前日のてんやわんや」も忘れない。

ポップアップストアや展示会などのイベントを企画すると、
「よし、商品ラインアップを充実させよう!」
「新作も急いで間に合わせよう!」
と気合が入ります。当然です。

けれど、商品の準備つまり自分自身の準備と同じくらい大事なのが「お客様の準備を代わりにすること」ではないかという考えに至りつつあります。「え、なんで私が?自分の準備でいっぱいいっぱいなのに。」と思われるかもしれませんが、イベント当日に確実に来ていただくためには、この「お客様の準備をもして差し上げる」ということがカギの一つになるのです。どういうこと?

お客様の準備ってなに?

このことを考えていて、これは何かに似てるぞと思いました。それは「子どもの遠足」です。イベントを企画して準備して、当日お客様に楽しい気持ちで来ていただくのって、子どもを笑顔で遠足に送り出すときに似てるんです。

ここからは、子ども(小学校低学年くらい)の遠足をサポートする先生と保護者の気分になって、ついてきてください。(ついてきてくださいね、お願いします。)

1.まず先生として「遠足のしおり」を作ります。

遠足のしおりには「行先」「集合場所」「持ち物」「解散時間」「注意事項」など、子どもたちと保護者に知っておいてほしいことを、わかりやすく書いておく必要があります。ありがちな質問事項に対する心の準備も大事ですね。

「おやつはいくらまでですか」
「バナナはおやつですか」
「レインコートじゃなくて折り畳み傘でもいいですか」
「お土産は買ってもいいですか」
「お茶じゃなくてスポーツドリンクでもいいですか」
まあこれくらいは、さらりと回答したいところです。

2.今度は「保護者」になってください。

さぁ、子どもが持ち帰ったしおりをもとに、遠足の準備です。「親子で一緒にやりましょう」なんて書いてあったりしますけど、あれは理想です。ほとんどは保護者が行うことになります。(低学年想定です。)

「雨具はおそらく使わないからリュックの底にいれておこう。」
「先生スポーツドリンクでもいいって言ったの??ほんとに??うちはお茶でいいよね?え?やだ??粉を買って来いって?!」(昭和感)
「山頂でお団子買っていいんだって。300円持っていくんだって。はい300円。ちゃんとお財布にいれて!!」(こんなケースはまれ)
「あーーー雨具に名前書くの忘れた!!しまった、一番下に入れちゃったじゃーーん。」(振り出しに戻る)

という前夜のてんやわんやが各家庭で繰り広げられます(たぶん)。
遠足に行くってそんなに簡単じゃないんです。

3.そうしてようやく当日。

子どもたちは、大人たちのお膳立てなんてなんのその、涼しい顔して集合場所に現れます。そうして、こうして、ようやく遠足へ出発です。

さて、このあたりで話をギュィーンと戻しましょう。

遠足をイベントに置き換えてみると。

遠足に似ているなあと思ったのは、以下のように置き換えて考えられると思ったからです。

・遠足の企画→イベントを『企画して商品を準備する』こと
・しおりを作って配布する→『告知』をすること
・前日のてんやわんや→お客様の準備つまり『丁寧な誘導』をすること

大事なのは「前日のてんやわんや」です。いや「丁寧な誘導」です。

告知をするだけではなく、ちゃんとお客様の立ち位置に立って、丁寧に丁寧に誘導する。それがお客様の準備もして差し上げること。誘導の方法は、SNSかもしれません、チラシかもしれません、広告を出したり、音声配信でお知らせする方法もいいでしょう。

一見「告知」と一緒じゃない?と思いがちですが、告知は「しおり」です。配っただけでは子どもたちは遠足には来られないかもしれないのです。保護者が手取り足取りお膳立てをして、ようやく子どもたちは遠足に向かうことができるのです。

遠足を企画してしおりを配る、ここまではそう難しくはないはずです。が、その先「前夜のてんやわんや」いや「丁寧な誘導」は、もしかするとうっかりしてしまうことかもしれません。

本当はここからが本題なのですが、長くなってしまいそうです。何が「丁寧な誘導」か、そのあたりはまた改めて深堀りしていくことにしましょう。本当は1000字くらいでサクッと短く要点をまとめてお伝えしたいのに、「バナナはおや…」なんて書いてしまうものですから、この時点で1800字を超えています。精進します。

今日のところは、「遠足のしおりを配っただけでは子どもたちは遠足に来られないかもしれない」というところを覚えて帰ってください。


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