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ダイニングテーブルは消耗品なのか

(このnoteはソリウッドの「家具屋で働く双子のブログ」の記事を編集して転載したものです。)

毎週金曜は姉ブロの日!(姉ブロ:「家具屋で働く双子の姉のブログ」の略)今日もよろしくお願いします。

ソリウッドは双子の兄弟が中心となっている家具屋です。もともと製材所だった会社を家具屋にしてソリウッドを立ち上げたのは私たちの父です。ということでソリウッドの双子と私は2代目です。

当然のことながら、私たちは幼少期からソリウッドの家具に囲まれた家で育ったので、「家具を選ぶの難しいな」という悩みにぶち当たったことがほぼありません。家具を売っている立場なのに、自分たち自身は家具をいちから選んで買う、ということをした経験がほぼ無いのです。

世の中の人は、どうやって家具を選ぶんだろう、どうやって決めるんだろう。改めて立ち止まってみるとよくわからないのです。よって、最近、そんなことばっかり考えています。

実体験があてにならないので、お客様との会話からヒントを得たり、ちまたのインテリア雑誌やインターネット上の情報なんかを書き集めて、想像しているわけなのですが、先日目に留まった記事に、私としてはショッキングなことが書いてあって、一瞬息が止まりました。

前後は省略しますが、そこには『ダイニングテーブルは消耗品と思って買った方がいいでしょう。』という専門家なる人からのアドバイスが。もうね、ひっくりかえりそうになりましたよ。

えーーーーーーーー、マジすか、ダイニングテーブルって消耗品なんすかぁぁ?!?!?
とその専門家の方が目の前にいたら、思わずのけぞりかえってから聞いてしまっていたに違いないほどの衝撃を受けたのです。

うそぉ、私、「ずーーーっと使えますよ」みたいなことをお客様に伝えちゃってるけど、世の中の人は「ダイニングテーブルは消耗品」って思っているの?それ、主流の考え方なの?

だとしたら、私がこれまでお伝えしたお客様の中には「この人、調子よく、すっとんきょうなこと言ってるなー」って思った人もいたんじゃないだろうか。不安になりました。

深呼吸をして、落ち着きを取り戻し、よくよく考えてみたのです。

そうね、世の中にはいろんな考えの人がいる。だからこそ面白いし、だからこそ「じゃ、自分とはなんだろう」って考えるし、そんなことを考えるから人生がまた面白くなる。いいことばっかりじゃないにしても。

そりゃ中には「テーブルは消耗品です、しばらく使ったら壊れます、そういうもんですよ。」と割り切って家具を売っているところもあるのかもしれないし、「テーブルは長く使ってこそです。一生ものの買い物ですよ。」っていう家具屋さんもいる。

使う人の利便性を追求するより芸術作品に近い家具を作っている家具屋さん(アーティスト)もいるし、とにかく価格重視で他よりもお安くて、それなりにおしゃれっぽくみえるモノを売りにする家具屋さんもいる。

そうね、世の中にはいろんな人がいるから、いろんな選択肢があって当たり前。

ファッションだって、食だって、ファストファッションやファストフードがあふれかえっている。ファストインテリアという言葉もあるわけだし。私とてそういうものの恩恵を受けて生活している部分も否めない。

では。ここで私(たち)ができるのは、自分たちと考え方が違うモノや人に目くじらを立てて、否定したり、非難したりすることではなくて、「いろんな考え方があります、その中でみなさんそれぞれの最適解を見つけてくださいね。」ということで、最適解を一生けんめい探り当てようとしている方々に、私たちが大事に考えていることを、あきらめずに丁寧に何度もお伝えすることなんだろうなと。

では今一度、私たちは大事にしていること、お伝えしたいことは何だったろうか。
ソリウッドは無垢材専門の家具屋であり、家具工房であるので、「無垢材であること」は大前提。その大前提を踏まえたうえで。

・きちんと作られたモノであること。
・しっかりと長く使えること。

やはりこの部分かなと。それからまだ無垢材の家具がある生活を味わったことのない方々にぜひ「無垢材の家具を届けたい」という想い。「お願いだから一度でいいから使ってみて」という想い。私たちはダイニングテーブルも、そのほかのソリウッドの家具も消耗品とは思っていなくて、私たちが特にオススメしているオイル仕上げのテーブルは、メンテナンスというお世話をしながら、皆様といっしょにかけがえのない大事な時間を長く一緒に過ごしていけるものだと考えています、念のため。

メンテナンス前後

ちなみにこちらは昨日、訪問メンテナンスに伺ったときのもの。左がメンテナンス前、右がメンテナンス後です。

ソリウッドでお求めいただいたオイル仕上げのテーブルであれば、スタッフがうかがってオイルメンテナンスをすることができます。少し手間をかけてあげると、見違える姿になります。




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