くるみ耳つき7

無垢材テーブルの価格は、こうして決まる。

木の家具の価格ってわかりづらいんじゃないかなあと思うのですが、いかがでしょう。

今でこそ私は家具の価格について「ああこれはこういう家具だから高いんだな」とか「あ、これはこういう風にして価格を抑えているんだな」とかなんとなく検討がつくようになりましたけれど、家具屋という仕事をしていなかったら「こっちもあっちも同じような木の家具なのに、なんでこんなに値段が違うんだ?ぼったくってる??」とか思ってしまっていたかもしれません。でもそう思っている人は意外と多いんじゃないかな、と思ってこのnoteを書きます。

家具の価格とすると範囲が広すぎるので、ソリウッドの得意分野である無垢材テーブルの価格に絞って書くことにします。もし前提としての「無垢材って何よ」と思われた方はお先にこちらをお読みいただけると嬉しいです。☟

板の「幅」で価格が変わる。

テーブルを作る際、価格に一番大きく影響するのが天板に使う板です。あたりまえですが、幅の広い板を使うと値段が高くなります。

最たるものが「一枚板」と呼ばれるものですね。テーブルの天板が、紛れもなく一枚の板でできているアレです。

通常ダイニングテーブルは幅(奥行)が80センチから95センチくらいあります。一枚板で天板を作るには当然その幅が必要です。森林の木々や街路樹を想像してみるとわかりやすいのですが、板の幅(つまり木の直径)が80センチから95センチの木ってそう簡単にはないんです。見つけようと思って山の中に入ってもなかなかあるものではないのです。直径80センチから95センチの木ってかなりの巨木です。一枚板のテーブルを作ろうと思ったら巨木が必要なんですね。巨木は希少です。希少価値があるので、幅の広い板は価格があがります。

逆に幅の狭い板を使うと価格を下げることができます。幅の狭い板は幅方向にはぎ合わせて天板を作ります。この時、2枚の板をはぎ合わせたものを「2枚はぎ」、3枚の板をはぎ合わせたものを「3枚はぎ」といいます。それ以上は「多数枚はぎ」と読んだりしています。ソリウッドでは幅(奥行)85センチのテーブルを作る際、5枚~7枚はぎで作ることがあります。それ以上細かくはぎ合わせることはまずありません。

無垢材のテーブルで、「とても低価格だな」と不思議に思ったときには、このはぎ枚数に注目してみるとそのワケがわかるかもしれません。

板の「厚さ」で価格が変わる。

天板の厚さも価格に影響します。これは体積で考えるとわかりやすいですが、厚い板は体積が多くなる(つまり使う部分が多くなる)ので価格に反映されます。ということで同じ長さ、同じ幅、同じ木の種類の天板でも、天板の厚みによって価格が違うのです。

「このテーブル、大きさの割にお値段がお手頃だな」と思ったときには、天板の厚みをチェックしてみるとお手頃価格のヒントがあるかもしれません。

ソリウッドでは、だいたい28㎜~45㎜くらいの厚さの天板を作っています。無垢材で28㎜あれば、テーブルとしては十分に機能します。天板は厚ければ厚いほど、見た目の重厚感が増します。比例して実際の重量も増します。そして厚ければ厚いほど価格が上がります。

樹種によって単価が違う

木の種類によっても価格は変わってきます。単価が違うからです。ソリウッドで取り扱う樹種の中ではウォールナット材が高めです。また最近はナラ材の価格も急騰しています。一方でチェリー材、メープル材、クルミ材は比較的お手頃といえます(2020年3月現在)。なお木の単価は変動することがあり、ソリウッドではその都度価格の改定をしています。

【まとめ】

無垢材テーブルの価格は、「幅」「厚み」「種類」によって決まることが多い。

テーブル選びのご参考になさってくださいね。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?