「スマホを見る以外の趣味がほしかった」

最近ありがたいことに、まったくはじめてのひとに編み物を教える機会をいただくことが増えてきました。先日も、朝を楽しくする工夫を提案するメディア『Quu&Fuu』の編集長のにもふーちゃんに、かぎ針編みをレクチャー。

その時、にもふーちゃんが言ったひとこと。
「スマホを見る以外の趣味がほしかったから、嬉しい」

家に帰ってからも、そのひとことが頭の中をぐるぐると巡っていました。インスタにX、YouTube、Kindle、ネットもスマホで見るだろうし、動画視聴もゲームも、スマホで完結してしまう昨今。確かに、いろいろやっているような気がするけど、動作としては「スマホを見ているだけ」だ。情報感度の高いひとほど、そういう傾向にあるのかな？なんて勝手に考えてみたりして。

「スマホを見るのは好きだけど、ずーっとスマホだけ見てるのはあんまり良くないと思ってる。でも、じゃあ何をしたらいいかというと、特に思いつかない。何か没頭できるような、楽しいと思えることがあったらいいのにな・・」そんなふうに思っているひとって、案外多いのかしら。

言われてみれば、編み物に限らず、刺繍やお裁縫など、手芸は、スマホを脇に置いて没頭できる趣味としてちょうどいい。（ちなみに私は、スマホをオフにするというより、ラジオ的な感じで、何かしらの音をスマホで流しながら編み物をしています。）特に編み物は、毛糸と編み針があればどこでもできる手軽さが魅力。おうちの中だけでなく、お出かけ先でも楽しむことができます。

手を動かした分だけ、形になっていく。1本の毛糸が、モノへと変身を遂げる。そんな編み物の楽しさに、これまで手芸から遠いところにいたひとが触れてくれた。そのことが、とても嬉しかったです。にもふーちゃんが編んだ鎖編みや長編みはとてもかわいらしくて、一生懸命編んだことがよくわかりました。編み物はやればやるほど上達していくけれど、はじめて編んだ作品のかわいらしさには、かけがえのない魅力があります。

「編み物、やってみようかな」
そう思ってくれるひとが増えたら、嬉しいです。
そして、つながっていけたら幸せです。

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