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永遠の課題?:研修と現場を繋ぐには

「研修」という場について

ここのところ、研修講師として仕事をいただくことがちょいちょいありまして、「次世代リーダー」と呼ばれる皆さんと学びの場をご一緒しています。
研修講師と言うのは、自分が想像していたよりもずっと楽しい仕事でした。

余談ですが、私が得意なのは一方的に知識を付与するタイプの講義ではなく、受講者が自らの課題に気付き、目標設定をし、どうしたら目標に近づけるのか受講者同士で考える、と言うものなので、場合によっては研修担当者から敬遠されそうな気がします。

さて、受講者の皆さんが「研修」と言う場に対して抱くイメージは、「職場から切り離された空間」であったり、「同期や同じ職位の仲間と時間を共有する場」であったりするのかな、と私は感じています。ですから、研修で学んだことを職場・現場に持ち帰り、活用するためには、研修の場と職場・現場をつなぐ仕掛けが必要になります。

アクションプラン(行動計画)は機能しない?

ずっと以前、少なくとも私が企業で社員教育・人材開発を担当していた10年ちょっと前から、研修中にアクションプランを立て、職場に戻って実践する、時間とお金に余裕がある時は、講師や事務局が進捗確認とアドバイス、叱咤激励をする、3ヶ月後・6ヶ月後に再度集合して「報告会」を行うというのが、研修と現場をつなぐ仕掛けとして実行されています。

パッと考えると、「研修で学んだことを職場での実践に活かすためのアクションプラン、いいですね!」や「講師がフォローしてくださるなら、自己の成長に繋がりそう!」ではありませんか?

中には、うまく問題解決したり、成長したりする方はありますが、ほとんどの場合は計画倒れ三日坊主やりきったけど徒労感が残るなど、残念な結果に終わっているのではないでしょうか?「アクションプランを作成し…」と聞くだけで、暗い気持ち・ちゃぶ台をひっくり返したい気持ちになる方もあるようです。

ダブルループラーニングは機能しない?

簡単に、シングルループラーニングとダブルループラーニングについておさらいすると…

シングルループラーニング
既に身に着けている考え方や行動を用いて、問題解決を図る学習方法です。「どうすれば、もっとはやくできるだろうか?」や「数量を増やすには?」と、計画を見直し、実行していくイメージ。

ダブルループラーニング
そもそもの前提条件を疑うことから始まります。「そもそも何のためにこれをやるのか?」や「このステップをなくしてみたらどうなるか?」と、計画を見直す前に、前提条件をチェックするイメージ。

さて、実際に社内外の研修で、ケーススタディで「前提条件を疑う」ことをやったことがある方は多いと思います。私の知る限りでは、老若男女を問わず、やり方を学び、何回か練習すれば、前提条件を疑うことができます。それにより、用意されたケーススタディに上手に答えられるようになります。

しかし、職場・現場に戻るとどうでしょう?そもそも忙しすぎて、前提条件を疑う時間がとれなかったり、何かを変えたくても他への影響があって変えられなかったり(この問題への対処法は別にあります)、研修で理論と技法は学んだけれど、あまり役に立たないなぁ、と言うことが少なからず起きているのではないでしょうか?

そして、職場・現場に活かせる研修についての仮説

研修で「職場の問題解決」を取り扱うことがあり、その際、私は「それは本当に問題ですか?」「それを解決しないと、誰が、どのように困るのですか?」と尋ねることが度々あります。受講者さんは、たいてい驚きますが、「もしかしたら私が嫌なだけかも…」や「誰も困りませんね…」と、「前提を疑う」ようになることがあります。

何回か、私から受講者さんへ、上記のような問いかけをした上で、「グループの中で、お互いに気になったことを問いかけてみてください。ポイントは、”おや?”と感じたことについて、”教えてください”と言う気持ちで、問いかけることです」と促すと、受講者同士の間でも同じようなやりとりができるようになります。

不思議なことに、上記のワークをしていると、グループから温かい笑いが起きます。また、「本当に取り組みたい問題はこれだったみたい」と言う声が聞こえてきます。とても嬉しいことに「これなら職場で取り組めそう」や「職場でも、こんな風に問いかけてみます」と、積極的な人も現れます。

論理的・合理的な観点からの「指摘」や「アドバイス」がうまく機能しないときは、”おや?”と思ったことについて、”教えて下さい”の気持ちで、ストレートに問いかけてみる。それを何回か繰り返し実践することで、「優しい気持ち」と「温かい笑い」の中で、解決すべき問題をみつけていく体験をする。職場に戻ってからも、これならできそうだと思えるまでやってみる。

私が実践している中では、最も職場・現場で活かせる研修プログラムだと思います。今後も探求を続けていきます(^^)/

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日時:2020年2月15日(土)13:00~17:00 (12:30開場)
 12:30~ 開場 受付開始 
 13:00~ 主催者挨拶
     講義:ホラクラシーとは何か?
     体験ワーク または 対話
 ~17:00 終了
 ※ 予告なく変更になることがあります。 ご了承ください

会場:中京大学 1号館 4階 141教室
 (名古屋市昭和区八事本町101-2)
 名古屋市営地下鉄 名城線・鶴舞線 八事駅下車(5番出口)
 https://www.chukyo-u.ac.jp/information/access/

講師: ホラクラシー・ワン認定ファシリテーター
 吉原 史郎
 黒田 俊介

参加費:12,000円 (早割 1月15日まで:10,000円)
 (チケットは peatix からどうぞ!)

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