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【麋角解】おおしかのつのおつる『夕食はプリンアラモード』


小学生の頃、給食の時間が嫌いだった。それは、私がおそろしく好き嫌いが激しかったからだ。


夫ヨッシーさんとのデート(半世紀前の昔話)は、仕事が終わった後なので夕食を一緒にとることとなる。
好き嫌いが激しいうえに、食べるのもめちゃ遅い。
デートの相手が食べ終わった状態で、その人にジッと見つめられながら、ひとり黙々と食べ続けるなんて堪えられない。
で、考えた。
「わたし、プリンアラモード♡にします」
「エッ?夕飯だよ」
「うん」
これなら好きな物ばかり乗っかってるし、食べ終わるタイミングだって合わせられる。


昨日の昼食の時、カツ丼をバクバク食べている私を見つめながら夫ヨッシーさんが言った。
「あの、プリンアラモード〜♡って言ってたナツメは、いったい何処へ行ったんだ!せめて、もうちょっと、ゆっくり食べろ」


ヨッシーさんと結婚して、義母が作る野菜を食べて本当の野菜の味を知り、漁師の叔父さんから頂いたヒラメをさばき、お刺身だって上手に出来るようになった好き嫌いから脱却した私。


好き嫌いが無くなって、洋服のサイズもふた回りほど大きくなってしまったが、それは仕方がない。
問題は、いつの間にかメッチャせっかちな人間になってしまったこと。
一応まだ現役で仕事をしている私、仕事終わりに買い物を済ませ、30分もあれば、チョチョイと二人分の夕飯は作ることができる。
だた、65歳を過ぎたあたりから、夕方の愛犬スズとの散歩の時間になると、脳内も身体もヘトヘトなのである。


ここ数年、同級生や同年代ね友人を見送ることが続いた。
自分だって、いつ何があるか分からない。
こんなにセカセカ毎日を送っていて、人生の最後の日を迎えた時に私は言えるだろうか?
「いい人生だったなぁ」って。
きっと、私は後悔する。
仕事が嫌いなワケじゃない。
でも…何とかしたい。


そう言えば、あることを思い出した。
義母が脳梗塞になったあと、月水金と週3でデイサービスに行っていた時、それに合わせて仕事をする日を決めていたが、何とかなった。
それは、事情を知っていたお客様が皆さん「明日でいいよ」とか「来週でもいいよ」と言って頂いていたからだ。


思い切って、来年の手帳の水曜日に赤丸を付けてみた。
2023年もちょっとやってみたが、いつの間にか消滅。
緊急の場合はもちろん仕事をするが、介護保険証まで来てしまった身としては、この辺りで仕事をペースダウンしようと考えた。


仕事柄、大切な御家族を亡くされた方とお話することがある。
ある方から聞いた話。
「思い出すのは、旅行に行ったとか、夫婦の記念日のことじゃなくって、普段の生活の中で二人で笑いあった瞬間や、他愛もない会話の方なんだよ」って。


夫ヨッシーさんと、ずっと一緒にいられる保証はどこにもない。
セカセカ毎日を消耗している場合じゃないよ。
せっかく出会えた人生のパートナー、残された時間を、もっともっとふたりで楽しみたい(^^)/♡


一年間、全く季節感のない私の二十四節気七十二候にお付き合い頂いて、本当にありがとうございます。
来年も、きっと大した成長もなく家族のことや自分のことを徒然なるままに書いて行くつもりですが、今年はこれにて一足お先に、noteの街のお正月休みに入らせて頂きます。
とは言っても皆様のnoteにはお邪魔しますね。


皆様にとって2024年が良い年になりますように🍀
新年の日の出ではありませんが、パワーのお裾分けです💞


今朝の日の出

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