【涼風至】すずかぜいたる『毎日来ないで下さい』立秋/初候🍀

「毎日、来ないで下さい」
これ、職安の方に言われた言葉である。だって、私が行かない日に流れてきた情報を誰かがキャッチしてしまうんじゃないかと思っていたからだ。
せこい！
終いには
「廊下に新しい情報は貼り出してありますから、そっち気になるのあったら事務所入って来て下さい」
係の方にそう言われ次の日からそうしたら、すぐに発見！
「ここ、お願いします！」
「ああ、もう何人か面接に行きましたよ」
「いいから電話して下さい！」
面接の日が決まった。

私の希望は、お給料は前職のパート分を越えていれば🆗で、残業なし、事務職ということ。
当時４０才だった私。求人票はどれもこれも３５才までと書いてあった。
なのに、その求人票には５５才までと書いてあった。
信じられない！

面接先は、運送屋さんの事務。
面接して下さった専務さん、パンチバーマでちょっとこわかった。
更に社長はもっと迫力満点！
専務さん
「運転手とか、男ばっかりの職場だけど大丈夫ですか」
「はい、息子３人なんで大丈夫です」

このまま、ここで決まったワケじゃない。
「１週間程で、電話で結果お知らせします」
１週間待ったが、電話なんかかかって来ないので、こちらから電話した。

電話に出て下さった専務さんがひと言
「貴方で、決まりです」
後で聞いたら、私から電話があったから決めたらしい。
何だかなぁ〜
でも、私はその会社で１５年間もお世話になった。
パンチパーマの専務さんはじめ、社長にも奥様にも可愛がって頂いた。

特に社長の奥様には、お給料を頂いた上に無料カウンセラーのようにいろんな相談にのって頂いた。
反抗期の息子のことやら、嫁姑問題、さらに夫婦ゲンカの愚痴にいたるまで。
的確なアドバイスは本当に有り難かった。

人生初の「福々屋」の本をまとめて５０冊も買って頂いた社長さんとの昼食会の時も、テンパって
「もうダメ！食事どころじゃない。講演会なんてあり得ない！逃げだしたい！」
なんて情けないことを言い出す私に
「大丈夫やって。ヤマタノオロチじゃあるまいし、誰もアンタのことを食べたりせんて。とにかくお昼楽しんでおいで」
と、仕事中にも関わらず気持ちよく送りだして下さった奥様。

結局、何が言いたいのかと言うと、人生は（仕事も含めて）出会いだなぁと最近つくづく思うのである。
それも、待っているだけでは出会わない。
チャンスは掴みに行く。
「毎日、来ないで下さい」と言われようが、今は進むべき時だと思えばガンガン進む。

素敵な出会いのおかげで、ひと回り逞しくなった私。
夫ヨッシーさんの仕事を手伝うために、１５年お世話になった会社を退職する頃には、運転手さんに
「社長の奥さんよりナツメさんの方が怖かったわぁ」
なんて嬉しい言葉も頂いた。

いつでもガンガン行くわけじゃない。
やりたくない時にやるくらいなら、思いっきり休む。
ソファと一体化してしまう程、ダラ〜っとし続ける。
動きたくて堪らなくなるまで、まだ動くな！と自分に言い聞かせる。

うまく伝えられていない気がする。
この時から、もしかしてあまり成長していないのかも知れないが、還暦過ぎたら失敗しても動じない逞しさだけは備わった気がする。
コレも年と共に得られる有り難いプレゼントだと思っている。
まぁ、とにかく出会いを大切に、これからも生きていきます！

追伸
朝寝坊してパタパタと記事を書いたので、立秋/初候🍀を書き忘れました！
もともと季節感ゼロの私の記事ですが、取り敢えず、書き足しました(^^)