駆け込んだ終電、手を繋いで走った夜

息があがって、
もう本当に走れないと思った

あなたは、わたしの手を掴んでグングン引っ張って、

イマちゃん!速く速く!
間に合わないよー!!

もうあと5分しかないーーー!!

って、言いながら、

うえーもうムリーって2人でいいながら、
お酒でたぼたぽになったお腹で、
全速力で走った。

気持ち悪いはずのお腹をこらえて。

途中なんども、背中を押されて、
走るスピードを上げた。

もうムリ、、苦しい、、

わたしの手をつかんで、
走ってくれた。

電車のベルの音がなる。

階段を必死で駆け上がった。

あと2秒遅かったら、
電車に乗れていなかった。

こんなギリギリセーフ、
はじめてってくらい。

あなたに手を引かれて走った夜を、
きっとわたしは一生忘れない。

ぎゅっと掴まれた手首の感覚、
背中をぐんと押された、
あなたの手の感触、
カラダはクタクタになりながらも、
心がハッキリと喜んでいることに、
わたしは気付いていた。

2020/1/15(水)の夜の出来事。


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