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昭和DTMオヤジの無料でミックス&マスタリング日記

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「全て無料」をテーマにDTMを27年ぶり再開し一番の難所となったのが「ミックス&マスタリング」現在も試行錯誤の模索中でありますが覚書として綴ります。
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記事一覧

昭和DTMオヤジの無料でミックス&マスタリング日記(その1)

昭和の時代は無縁だったミックス&マスタリング80年代にはもちろん「DAW」もなくDTMという言葉すらない時代。打ち込み作成したものに歌やギターなどの生演奏を加える場合は「マルチトラックレコーダー(MTR)」を使う事が一般的でした。ミキサーもアナログであって3バンドEQ程度で当然リバーブなどのエフェクターも搭載されてなく自力で綺麗にミックス&マスタリングは到底無理。その場合はレコーディングスタジオで録音しプロにお任せが当たり前でした。今や無料の「DAW」でも高品質のミックスがで

昭和DTMオヤジの無料でミックス&マスタリング日記(その2)[ ダイナミクス系:前半]

性能とCPUの負荷も考慮した「FreeVST」選びFreeのVSTは「山のようにあり」片っ端に入れて試すと数か月かかりそうなので、ブログやYoutubeで「おすすめFreeVST」を一通りみて良さそうなものを選出し「MPC Beats」へ設置し試していく戦法で行きました。ここで理解したのが各パート音源トラックに設置するものと、ミックスした後に設置するものは分けた方が良いという事。というのも、多機能・高性能のVSTはCPUの負荷が当然多く、各トラックに高性能のものを設置したら遅

昭和DTMオヤジの無料でミックス&マスタリング日記(その3)[ ダイナミクス系:後半]

「トラック」と「マスター」用のコンプは分ける前回ご紹介した「OTT」と「LoudMax」は各パートに使用する「トラック系」の ダイナミクスエフェクターで、ミキシングした「マスタートラック」には使用していません。「LoudMax」は使えなくもないですが、最後の〆の作業なのでできれば「高性能」のVSTで「音圧」を上げ、ピークオーバーはきっちり「リミット」したいところ。色々試して操作が簡単で定評がある無料「FRONTIER」は非常に良かったのですが、私のパソコンでは負荷が高かったの

昭和DTMオヤジの無料でミックス&マスタリング日記(その4)[イコライザー系:前半]

80年代のサウンドはいわゆる「ドンシャリ」シンセポップをはじめ80年代中頃までのサウンドは「ドンシャリ」の傾向にあります。「ドン」とは「牛丼」どんぶりでなく「バスドラム」で「シャリ」とはお寿司でなく「スネア」の高音部(リバーブの余韻)と解釈しています。したがって「バスドラ」と「スネア」のサウンドメイクはとても重要でサウンドの要であるのです。それは、単純に「音量」を大きくするという事ではなく「他のパートが干渉しない」ようにする事なのです。 使用するバスドラとスネアの周波数をチ

昭和DTMオヤジの無料でミックス&マスタリング日記(その5)[イコライザー系:後半]

トラックEQ調整はAI自動EQ「Balancer」を参考体感だけで好みのEQ調整すると極端に周波数帯が偏る事があります。そこでAIイコライザー「Balancer」を使いEQ調整の参考にするのもありかと思います。これはフリーでは珍しく演奏を分析し、各パートにあったEQ処理を3つのタイプで自動で用意してくれる優れもの。特にボーカルなど際立たせたいパートには有効で「Intensity(かかり具合)」を好みに調整し別途アナライザーで分析し調整の参考にできます。もしそのまま使用する場合

(番外編)無料のDAW&VSTだけでハイクオリティDTMはできるのか?

無料でも十分だが有料に勝るものはない流石に「プロのサウンド」とまでは行きませんが、無料でハイクオリティサウンドができるのか否かは、この半年間かけてDTMをしてみた感想としては「その気になればできる」しかし「有料に勝るものはない」という結論。まず使う「音源」がジャンル問わず全て「無料」で揃うわけではなく、加え「音圧」や「EQ」は無料だと基本「自力調整」となるので、相応の知識と経験があればできなくもないですが「AIオートマチック」で調整してくれるソフトを使えば無知でも自動で処理し