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刺身のいない夜

宅飲みをしようとセブンイレブンに来たが、何をつまみの主軸にして飲むか悩む。

普段なら、冷えと無縁の刺身系や乾きものに揚げ物、ここで変化球でもう一品といった形で、バランスを取りつつ長時間飲めるような布陣で迎えるのだが、今日はお刺身が何もなかった。

刺身がないとなると、陣形でいう左陣の将軍が欠けている状態で、なかなか苦戦を強いられる。というのも、味変の楽しみこそ、晩酌を楽しむコツだと思っている。

刺身は、わさびの刺激と醤油の塩味。そして、刺身のさっぱり感でリセット出来るというメタモン級に変化してくれる大事なポジション。

結果、生ハム、焼き鳥、肉吸いの三品を購入した。肉吸いに関しては、肉豆腐と勘違いしたが、これがまさかの後半からグッと存在感を強調してよかった。塩味が弱いかなーと思っていたら、その優しさが酔いはじめに染みていく。冷えた足先を暖房で温めるじんわり感と似ているかも。

完封試合とは言いづらい宅飲みになったが、肉吸いの経験値分、制球力が高くなった夜になった。

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