芝居が苦手なのにミュージカルに出た話(ミュージカル出演後日談・中編)
こどもたちの凄さを身をもって感じていたわたしですが、
すごかったのは勿論こどもたちだけではありません
演者や大人ダンサーが本当にいい人たちばっかり!
稽古最終日に演出のボブさんが
「みんな、このチームで嫌いな人いる?いないでしょ?それってすごくない?」
って言ってくれたんです
まず、いないでしょ?って自信満々にボブさんが言えるっていうことは 誰も疑わないぐらいわたしたちが本当に良いチームだったということ!
いないでしょ?と投げかけられて首を横に振る人は誰もいませんでした
チームにこどもたちが多い中、当時は緊急事態宣言下で稽古や公演を行っていたので
色々と気をつけなければいけないことや より助け合わなければいけないことが多かったように思います
でもこどもにできないことがあれば「協力します!」と支えてくれる大人メンバーたちでした
演者の中でもダンス初心者が多かったり、慣れない仕事をしていたり大人たちもいっぱいいっぱいなところがあったにもかかわらず
最後までチームのことを想っている すごく温かい人たちでした☺️
何よりわたしが救われたのが演出のボブさん。
あだ名はボブですが女性の方です👩
こどもたちも大人たちも温かく受け入れてくれて
稽古でも「こどもたちに嫌な思いをして帰ってほしくない。できた!という成功体験をしていってほしい」と言っていたのをとても覚えています
一人ひとりと向き合って、性格も理解した上で接してくださって、大したことないようなことでも「ありがとう!いつも助かってるよ!」と声をかけてくださる仏のような人です ᵕ ᵕ̩̩
少し話は変わりますが
わたしは以前声優を目指して専門学校に通い、無事卒業をして事務所に入っていた経験もあります
でも事務所に入って1年足らずで辞めてしまいました
それは
自分、芝居が好きじゃない
って気づいたからなんです
専門で2年も勉強していて、事務所まで入ったのにおせーよ!と思いますよね わたしも思います(笑)
自分が好きなのは歌とダンスと喋り。
それが全部できるのが声優だ!って高校3年生のわたしは思ったんでしょうね(笑)
間違ってはないんですけど根本の部分が嫌いじゃ元も子もないというか、、、
で、今回ミュージカルにダンサー出演すると決まって
いわゆるダンスアンサンブルみたいなことだと思っていたんです
歌のときだけちょこっと後ろに出てきて踊るみたいな。
蓋を開けてみれば半分以上が芝居でした(笑)
それこそセリフは無いものの、身体を使ったエチュードのようなフリー演技?が大半で
それを知った時に冷や汗をかきました
わたしの苦手なやつだ 、と
「芝居が苦手」などと言えるはずもなく
なんとなく稽古でも言われたままにやれるだけのことをやっていたつもりでしたが
自分の中でもなにかコレジャナイ感があったんです
行き詰まって行き詰まって、本番5日前ぐらい?に
「どうしたらいいかわからないです」と
ボブさんに相談しました
わたしがそんな曖昧な質問されたら「そんなのわかるかー!!!」と一蹴してしまいそうですが
「imaは、周りのことをよく見てくれているしこどもたちのケアとかもしてくれてるから助かってるんだけど
一旦それは全部忘れていいから 物語の世界にもう一歩入り込んでごらん 」
ってボブさんは言ってくれたんです
お芝居っていうのは〜みたいなことを言われるのかなって思っていたら
予想と全く違った観点から後押しをしてくださって
お芝居って自由で楽しいかもって初めてその時思えました
自分でも芝居が楽しいって思える時が来るなんて驚きでした
正直本番の自分の演技も
2年も演技の勉強しておいてそれか!と言われそうな出来ではあったと思いますが
個人的にはこれで良かったんだな、とも思います
続く
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