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長い長い殺人
宮部みゆきさんの、『長い長い殺人』を読んだ。
この小説、それぞれの登場人物の財布目線でストーリーが進むんだけど、面白かった。
考えてみれば、財布って結構持ち主の性格が出るよなあって思う。
扱い方とか中身の整理整頓とかポイントカードの量とか(がさつな私はついついレシートを詰め込みがち)。
あと、かなーり身近な存在だよね。
なんかあったときとりあえず財布と携帯があれば大丈夫でしょう!ってマストで持ち歩くし。
そうなると、1番持ち主のことをわかっている存在かもね。
今は電子決済とかもあるから、もしかしたらこの財布のポジションがスマホに変わるのかなぁ。もしかして、もうあっちゃうのか?
個人的には、スマホは重要な情報多すぎて、ミステリーの材料にはあんまり向かなさそうと思うけど…。
となると、時計なら財布の代わりになるポジションでは?って思ったけど、財布よりも持つ持たないのばらつきがあるよねぇ。
あと、つけてる場所的に見えすぎちゃうから、スマホ同様証言者のポジションとしてはイマイチかな。
ちなみに作者は、「なぜ財布なのか?」という質問に、
・財布は懐って言われるくらい心臓に近いから
・お金の出入りには事件がつきまとうから
・財布だと面白いと思ったから(お金以外にも色んなものが入ってる)
と回答されてました。
解説も面白かったので、是非読んでほしい。
今回の事件の結末はどんでん返し。
最後のスピードがえぐいえぐい。ページをめくる指がとまらない。
素敵な作品でした。
by いむ
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