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調弦 日記

今日は学校の一部の人でコンサートの公開リハーサルを聴きに行った。始まる前の調弦の音がやっぱり音楽の一部みたいで、コンサートはこの瞬間が一番好きだなあって思う
弦楽器のひとたちが弾く姿が、とっても軽やかで、わたしがやっている楽器とは全く別物みたいだった。わたしの中のヴァイオリンは、あんなにサラッと音が鳴るものではないし、やっぱりわたしはまだまだだなと実感した
いつかこんな素敵な会場で弾けたら、最高の人生だなあって思わず考えてしまうくらいには、素敵なコンサートだった

わたしたちが見に行ったのはリハーサルだったけど、明日が本番で、もうほとんど本番みたいなリハーサルだった。明日と違うのはたぶん、部分練習が見れたところと出演者が全員私服だったことくらいだと思う

今回のコンサートはオペラで、演奏会形式でするものらしい。演技もあるけど、声や歌い方の使い分けがすごかった。どんな人を演じているのかがわかって、オペラ歌手は演技も上手くないとなれないのだと知った

ソプラノ歌手の人の声に感動した。例えるなら月の光みたいな遠くて美しい声だった。聴いたらなんだか淋しくなるのに、やさしい、不思議な音だった
人間からこんな音が出るんだ、すごいなあって思いながら聴いていたけど、言葉がフランス語だったので全く何を言っているかわからなかった。最後「ママ」と言ったのだけはわかったけれど、それ以外はちょっと他言語すぎた

弦楽器はボーイングが揃っていると見ていて気持ちがいいし、一斉に上がる弓は柵みたいで面白い

帰り道、友人とお金のかからない趣味ってなにがあるかなって話をしたり、この学校の大人たちはほんとうにすごい人が多すぎるしあの人たちみたいな大人になりたいって話をした。自分たちの40代は全く想像できないけど、彼らみたいな人たちになれていたら、すごく嬉しいと思う
お金のかからない趣味の究極は、「世界中の手遊びを覚える」で結論が出た。手遊びならどこでもできるし、何も買わなくてもできる。それを知るための媒体としての本やインターネット代は、多少なので良いということにした。

そんな話をして爆笑しながら寮に戻り、星が綺麗だねって話して寝た。星が本当に綺麗だった

240216

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